SNSにて海外の軍人や医者、その他資産家の令嬢を名乗る人は、国際ロマンス詐欺の可能性が高いといえます。
2023年最近では国際ロマンス詐欺が急増しており、被害報告も多数挙げられています。
ここでは、被害が急増している「国際ロマンス詐欺の詐欺師がよく偽る職業のランキング」をご紹介していきます。
当記事を最後まで読めば、国際ロマンス詐欺の手口や、実際に連絡がきた時の対処法が分かるため、ぜひ最後まで見てください!
国際ロマンス詐欺でよく使われる職業3選
国際ロマンス詐欺でよく設定上、使用される職業を3つご紹介いたします。
この中でもその1・その2に関しては比較的古いタイプの職業となっており、最近は資産家の令嬢やアジア圏の政府高官の娘であるといった設定が使われる傾向にあります。
その1:軍人
日本に駐留している在日軍人を名乗ったり、海外で任務にあたっている軍人を名乗るなどしてファーストコンタクトを行うケースが典型的なパターンです。
ただしこの場合、マッチングアプリなどで出会った相手が沖縄に駐留している米軍兵士であると名乗っているにも関わらずアプリ上の設定現在地が富山県になっているなど、プロフィールに不自然な部分が見られるケースがほとんどです。
こちらは海外の犯行グループで、日本の地理に不案内な人間が適当に地名を設定していることが原因と考えられます。
また軍人という職業を詐欺案件で使う理由としては多少の設定上無理のある話が出てきたとしても「軍規で仕方ない」ということである程度ごまかしが効いてしまうといった事情があります。
その2:医師
医師を名乗るケースもあります。
もちろん海外に在住の医師の皆様がマッチングアプリやSNSを使わないと言ったことは、まずありません。
実際に海外の医師が、日本国内のSNSで交流を持たれているケースもあるでしょう。しかし国際ロマンス詐欺においては多くの場合、医師であることを前面に押し出したり、例えば手術着を着て写真を投稿していたり、白衣でプロフィール写真に登場しているといったケースが大多数です。
他方、本物の医師はまずこのようなことは行いません。そもそも仕事場で写真を撮ることはコンプライアンス違反も甚だしく、デメリットやリスクがあまりにも大きすぎるからです。
余談ですが、今から20年ほど前、インターネット黎明期において自らのブログにオペ中の写真を掲載していた医師が紆余曲折あり、今で言う「炎上状態」を経て最終的に所属医師会から医師免許を剥奪されてしまったケースもあるほどです。
結論として医師をアピールしていたり仕事中の写真を掲載している相手は国際ロマンス詐欺師である可能性が高いと言えるでしょう。
その3:実業家
実業家を名乗っている場合、見分け方が難しいものの、投資詐欺につながっていくケースが多いと言えるでしょう。
やたらと資産があり、お金を持っている雰囲気の投稿を重ねているケースが一般的です。またブランド品を身につけている写真を送ってくるケースもあり、信じ込んでしまう方が多いのも特徴です。
仲良くなってくると「一緒に儲けよう」だとか「結婚して一緒に生活するためにお金が必要。だからビジネスを一緒に行いたい」などと持ちかけて金銭を詐取するに至るケースが最近の主流です。
こちらも本当の意味での実業家であれば軽々しくマッチングアプリでビジネスパートナーを探すことはありません。
また一緒に儲けずとも、本人が十分な資産を有しているケースが多く、ビジネスの話を持ちかけてくる段階で注意した方が良いでしょう。
【おさらい】国際ロマンス詐欺とは
職業のランキングを見た後は、国際ロマンス詐欺についておさらいしておきましょう。
国際ロマンス詐欺には以下のような特長があります。
恋人関係になってから詐欺を持ちかける
マッチングアプリやSNS経由で出会い、恋人関係になってからお金の無心や投資の勧誘を行います。
その他、国際ロマンス詐欺の前段や「テスト」として相手側からのプレゼントの送料や関税を劇場型詐欺のような形で請求してくるケースも増えています。
その他、海外の軍人を名乗る相手の場合は代理人を名乗る人物からある日突然「あなたの婚約者が拘束されたため、釈放にお金が必要である」などと言って日本から金銭を送付させようとするケースもあります。
美男美女が多い
最も多いのがこのパターンです。写真に美男美女が多く、見目麗しいことから惚れ込んでしまうケースが多いのです。
「いかんせん」惚れ込んでしまっていることから一般的な判断能力が低下してしまい、最終的に国際ロマンス詐欺に遭遇してしまう方が極めて多くいらっしゃいます。
しかも向こうからリアクションを取ってくるため、これはマッチングするしかないであろうと意気込んでしまう方が多いのも特徴です。
会えない場合が多い
国際ロマンス詐欺は、相手と現実にデートをすることは不可能です。
そもそも写真にあるような美男美女は存在せず、基本的には海外の犯行グループがアジトから被害者の方へメッセージを送っているためです。
もちろんそのメッセージにも台本があり、場合によってはシフト制で担当しているためメッセージを送ってくる担当者がバラバラというケースもあるほどです。

【対処】国際ロマンス詐欺を疑ったら?
もし、SNSやマッチングアプリで知り合った人が国際ロマンス詐欺の加害者かも、と気が付いた時に取れる行動や対処法をご紹介します。
連絡を取らない
怪しいと思った時点で連絡をとるのをやめましょう。
連絡先をブロックすれば、相手も諦めて次のターゲットを探すことがほとんどです。
個人情報を教えない
LINEや住所、本名など個人情報を教えないようにしましょう。その情報は他の詐欺師に売られてしまう可能性があります。
お金を振り込まない
お金を要求されても振り込んではいけません。振り込んだお金を自力で回収するのは極めて難しいからです。
弁護士に相談
もし、お金を振り込んでしまったり個人情報を教えてしまったら、弁護士に相談して解決するのも方法のひとつです。
その場合、なるべく早めに相談するのがよいでしょう。時間が経てばたつほど解決が難しくなるためです。
まとめ
今回ご紹介した職業の方全てが国際ロマンス詐欺師というわけでは、決してありません。
ただし職業やその特徴で警戒するのも、1つの自衛策であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
怪しいと思ったらまず大原則として、これ以上のコンタクトを取らないのが鉄則です。
実害が発生してしまった場合は被害回復や二次被害の防止のため、いち早く弁護士へご相談いただくのがよろしいでしょう。