ロマンチストな方でなくても、国際恋愛に憧れを抱く人は少なくありません。
実際にSNS上で恋人同士になったら、有頂天になってしまう気持ちも理解できます。
しかし、ネット上でのメッセージのやりとりから発展した国際恋愛には、詐欺に繋がっているケースもあると事前に知っておいた方が良いでしょう。
今回は、国際恋愛での詐欺の中でも、「来日費用の送金を求められた」という状況にフォーカスしています。
- マッチングアプリの外国人が来日予定だ
- 来日費用を立て替えている
- SNSで知り合った外国人に好意をもっている
- 国際ロマンス詐欺について知りたい
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国際恋愛で来日費用を無心されるケースが多発
交際相手から来日費用を無心されるケースが多発中です。
その手の詐欺に陥らないために、国際恋愛で起こりうる被害内容を是非知っておいてください。
まず、どのような出会いで国際恋愛になるのか、流れを見ていきましょう。
SNSで出会った人物と国際恋愛になったケース
などのSNSでの出会いから、交際に発展する場合もあります。
DMでファーストコンタクトが多い傾向にあります。
言語交換アプリで国際恋愛が始まったケース
言語交換アプリとは、お互いに言語を教えあうためのアプリです。
出会い系のアプリではない点に注意が必要です。具体的には、
などのアプリが有名どころです。
出会い系となるようなメッセージは禁止事項になっていることもあり、比較的まじめにメッセージ交換をするためのアプリと言えるでしょう。

マッチングアプリで海外の異性と交際が始まったケース

などのマッチングアプリは、既に知っている方も多いでしょう。
このようなマッチングアプリを利用した場合は、もともと恋人を作るためのアプリなので、交際に発展しやすいと考えられます。

来日費用の送金を求められる理由&事例まとめ

以上のような様々なアプリから国際恋愛が始まった流れで、来日費用をどのような理由で求められるのでしょうか。
事前に金銭を求められるときのセリフを知っておけば、「詐欺かもしれない」と少し疑いを持った目で見ることができます。
ケース1:「あなたとの結婚」のために来日するというケース
恋人という関係になれば、いずれ訪れるであろう結婚にも思いをはせることでしょう。
「結婚するために来日したい」という言い分は、まっとうな恋人同士であれば全く不自然ではありません。
しかし、来日したいと言ってきた相手が「お金がない」「お金が引き出せない」から、「来日のための費用を貸してほしい」と言われたら話は別です。
あとから返すと言われることもありますが、それはインターネット上の口約束に過ぎません。
「お金をくれないとあなたと会えない」と情に訴えるメッセージを送るケースもあります。
ケース2:「あなたとの浮気」のために来日するというケース
- あなたか相手が既婚者である
- あなたか相手が恋人持ちである
こんな状況にもかかわらず、「あなたと直接会いたい」と言いつつ、「でもお金がない」「お金が引き出せない」だから「お金貸してほしい」という流れになる場合もあります。
さらに、「隠れて会うため、お金を引き出せないんだ」と言われるパターンもありますが、浮気のために資金援助をすることになる、と考えたら手は止まりますよね。
ケース3:「軍を除隊して日本に行く」ために来日するというケース
これは、相手が軍人を名乗っているケースで起こります。
「軍人を辞めたいので、日本に行ってあなたと一緒に過ごす」という嬉しい一言が投げかけられますが、「戦地には銀行がないため、お金が引き出せない」「お金自体はある、だから今だけ貸してほしい」、と銀行の通帳を見せられることもあります。

ケース4:「あなたに会うためだけ」のために来日するというケース
名目は特になく、「あなたに会いたい」とシンプルに来日を希望することもあります。
もともとお金がなかったり、なぜか引き出せなかったりなど、費用を要求する理由も様々です。
このときも、「あなたと愛を深めたい」、などと甘い言葉であなたを誘い、送金を促してきます。
【結論】国際ロマンス詐欺(国際結婚詐欺)の可能性あり!返金は可能?
上記のような理由でお金を無心された場合、国際ロマンス詐欺(国際結婚詐欺)の可能性があります。
果たして、送金してしまった後に、返金してもらうことは可能なのでしょうか。
現金で振り込んだ場合
現金で振り込んだ場合、振込先の口座を凍結することで、中にお金が残っていればそこから返済できることもあります。
しかし、詐欺師はすぐにお金を引き出してしまうため、この手法は時間が勝負となります。
なるべくすぐに警察や弁護士に相談することがおすすめです。
仮想通貨経由の場合
仮想通貨に変換されてしまっている場合、口座凍結による返済が難しくなります。
しかしながら、損害賠償請求することで弁済される可能性もあるのです。
送金先などの情報は犯人に繋がる可能性があるため、早めの相談が吉となるでしょう。

国際ロマンス詐欺かな?と思ったときの相談先
人を疑わない優しい心の持ち主ほど、詐欺に引っかかりやすくなります。
あなたが詐欺にあってしまったとき、または「これって詐欺かも?」と思うようなことをされたときは、迷わず以下の方々の力を借りましょう。
警察
詐欺は刑事事件のため、まずは警察へ相談することから始めてください。
ただし、相手が日本にいなかったり、相手の名前・所在地がわからなかったりする場合を考慮すると、犯人逮捕の可能性は低いと言えます。
そうなると警察が被害届を受理してくれません。
その場合、弁護士同伴で行くのも良いでしょう。
各国の大使館
恋人が住んでいる国の大使館に相談してみるのも良い手です。
ただし、「外国の別の友人」などからこの手法を提案され、連絡先を渡されるなどのルートを通らないことは必須です。
詐欺被害者を狙う詐欺にひっかからないために、連絡先は自分で調べましょう。
国民消費生活センター
越境消費者センターというものがあり、国際詐欺などの海外の事例も取り扱ってくれます。
また、よくある事例も載っており、自分の場合どうしたらよいか、どこに相談にいけばよいか、がわかることもあります。
新たな詐欺に合わないためにも、越境消費者センターのHPを一読し、担当者に相談してみてはいかがでしょうか。
弁護士
警察は民事不介入のため、返金・被害金の問題については介入できないのです。
ですから、弁護士に相談して味方になってもらうのが良い方法です。
相談先の弁護士は、国際ロマンス詐欺での返金実績があるところだとより安心して任せられます。
弁護士にも得意分野や不得意分野がある、ということを知っておくと、詐欺被害にあった時以外にも身を助けますので、ぜひ覚えておいてください。
まとめ
SNSで声をかけてくれた外国人と連絡を取り合い、恋人同士になったら、誰しも浮かれてしまうものです。
「来日費用を貸してほしい」と言われたら、疑うことなく貸してしまうのも無理はありません。
しかし、あくまでネット上の出会いであることを忘れなければ、「これって詐欺かも?」と気づくのは容易なはずです。
実際に被害にあって後悔する前に、国際恋愛に関する詐欺の手口・内容について理解を深めておきましょう。そうすれば、来日費用を送金してほしい旨のメッセージが届いたときも、詐欺かどうかの冷静な判断ができます。