「QINYE」。カタカナ表記にすると「チンイェ」と読みます。
最近この名前を持つ仮想通貨アプリへの投資をSNSやマッチングアプリで知り合った異性から強く勧められ入金してしまったという事例が相次いでいます。
結論から申し上げればこの仮想通貨アプリについては詐欺の疑いがあり、当事務所でも多くの被害相談をいただいているような状況です。
それでは、この仮想通貨アプリは投資詐欺ということなのでしょうか?
少なくとも、知り合って間もない相手から勧められた段階においては、要注意と言えるでしょう。本記事ではQINYEについて現在判明している情報や、投資を勧誘された際の対処法についてご紹介していきます。
あわせて、QINYEで入金してしまった際の対処法についてもご紹介していきます。
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仮想通貨アプリ「QINYE」=投資詐欺?

あくまでもローマ字表記なので基本的にどこの国の業者か判断することは不可能です。ただし、一般的にこの文字列を発音しようとすると中国語読みで「チンイェ」となります。
事実、検索してみると中国・台湾のいわゆる発泡ボードメーカーやサプライヤー、その他投資顧問会社のホームページがヒットします。しかしこれらの会社は基本的には無関係または名前を利用されているだけと考えてよいでしょう。
結論としてこの仮想通貨アプリの公式サイトは2021年秋口現在では確認することができず、また日本金融庁の登録業者一覧にもこの名前は存在しません。
「QINYE」とは

公式サイトなどは存在せず、あくまでもアプリを経由して取引サイトにアクセスできるのみという少し珍しい形の仮想通貨投資サイトとしてリリースされています。
事実としてGoogle検索など一般的なWeb検索では同名の仮想通貨取引サイトを見つけることは不可能でした。
それではどのようにこの投資サイトへアクセスするかというと、ほとんどのケースではSNSやマッチングアプリで知り合った海外の異性からこのサイトを紹介されアプリ経由で取引を開始するというものが一般的です。
つまり、海外の異性から紹介された以外の流入経路がほぼ存在しないということです。加えてこのサイトへ入金して実際にお金が引き出せたというケースは極めて稀、あるいわほぼ存在しないと言って差し支えありません。
少なくとも当事務所へご相談いただいている状況から察するに、ほぼ出金できた実績はないと言ってよいでしょう。
知り合ったばかりの素性も知れない海外の異性から紹介される仮想通貨投資アプリであり、なおかつ日本人の男性がターゲットにされることが多く、また投資した金額が回収できない、あるいは満足にお金が引き出せないという要素を複合的に考えれば、このサイトはいわゆる投資詐欺のためだけに作られたもの、という可能性があります。
「QINYE」の口コミ情報
詐欺サイト勧誘されました。
初めて見るサイトでした。
勧誘されても絶対に登録しないでください!!!
名前だけ変わって次々に新たなページが誕生している模様。#qinye#qinyevip#国際ロマンス詐欺 pic.twitter.com/eKzgoi7SZg— 国際ロマンス詐欺にあいました😭@自己破産中 (@9Vady9) August 27, 2021
[詐欺師との出会い]
◾︎pairs ◾︎タップル◾︎Tinder◾︎東カレ
◾︎meeff◾︎Omiai◾︎ハッピーメール
◾︎インスタDM
どこにでも居てどこからでもやってくる!
[案内されたサイト]
Fxpro,Fxcm,LMAX,GONSIN,
QINYE,SuoYun
名前は色々変わるけど、開くと中はほぼ同じ↓
※心当たりがある方は注意! pic.twitter.com/21x16sCZrF— 投資詐欺!ロマンス詐欺! (@c8w_ry) September 7, 2021
「QINYE」に誘われた時の対処法

SNSで知り合った人物からこのサイトへ誘われた際にはどのように対処すれば良いでしょう。
結論から申し上げれば、このサイトへ誘導してくるSNSで知り合った海外の異性についてはほぼその全てが「国際ロマンス詐欺の事案」であると考えられます。
しかし相手との関係性もあるので慎重に「ことを進めたい」という方のため、ここでは誘われた際の対処法をいくつかご紹介します。

投資しない旨を告げる
相手に投資をしない旨を伝えましょう。
相手が怒り出したり、相手が投資を勧め続ける場合、あなたのことが好きなのではなく、あなたの財布を狙っていることは明確でしょう。
残念ながらQINYEについては「完全なる善意で紹介していた」というケースは当事務所が把握する限り、ありません。
相手との連絡をストップする

投資しない旨を告げて相手との関係性が切れれば、所詮それまでのご縁です。諦めるほかないでしょう。
ただし、相手が執拗にその他の仮想通貨投資サイトを勧めてくるという事例も、少ないながら存在します。この場合、相手が勧めてくるサイトの多くは残念ながら同様の詐欺サイトと考えてしかるべきです。
この場合は相手との連絡をストップしたり、必要に応じて相手をブロックし、マッチングアプリの運営事務局に通報するなど適切な対処を行いましょう。
「QINYEで勝てた」という情報の真偽は?
ごくまれにSNSなどで「海外の異性から紹介されたQINYEで利益が出た」という書き込みに出くわすことがあります。
よくあるパターンとしては、いわゆるポンジスキームなどと同様に最初は勝たせて少額の出金を完了させ、相手を信用させるために組織側がそれこそ投資をしている可能性があります。
この場合、被害総額が数千万円単位に上ったり、大きい場合は1億円以上の被害が出るケースもあります。
1万円が2万円になって実際に戻ってきたら、10万円だったら、100万円だったら、と夢を膨らませてしまうのが人間の常です。
そのタイミングで、詐欺師は「追加投資」をそっと耳打ちしてくるのです。
「QINYE」に入金してしまった!返金させられる?

QINYEのサイトに入金してしまった場合、返金は可能なのでしょうか。
結論から言えば、自助努力による返金は残念ながらほぼ不可能です。
少なくとも自力で返金に成功したパターンはほぼ例がなく、弁護士の介入によって初めて返金に成功したというケースが一般的です。
QINYEに入金してしまった場合の対処法
それでは入金してしまった時の対処法はどのようなものがあるでしょう。
具体的なものをいくつかご紹介していきます。
【効果なし】QINYEの運営に返金請求
まず、運営に連絡して対処をお願いすることが一番に思いつくでしょう。
しかしながら、運営もグルである可能性が高く、そのため、返金に応じてくれる可能性は低いのです。
サイト側も、「サイトがエラー」「口座が不正」など様々な言い分で返金に応じないケースが一般的です。
イメージとしては、繁華街へいきなり美女に声をかけられてフラフラと入った場末のスナックで、高額の請求をされたとしましょう。
この時、美女とスナックが「グル」である可能性を疑うのが一般的ではないでしょうか。これとまったく同じことがインターネット上で起きているだけの話なのです。
【期待薄】警察に相談する

警察に被害申告をする方法もあります。
ただし、この方法はご自身のみで行った場合、詐欺師の素性がわからなかったり警察によっては「自己責任」といわれて全然相手にしてもらえない場合もあります。
さらに、被害届を出して犯人が逮捕されたりしても、返金についてはまた別の問題になってしまいます。
なお弁護士が同席しているなど、事前に弁護士への相談や委任があれば、展開が変わる可能性は十二分にあります。
【おすすめ】弁護士に相談する
国際ロマンス詐欺や、この手の詐欺案件に習熟している弁護士にご相談頂くことにより、ワンストップで返金及び犯人逮捕に向けてアクションを起こすことができるケースもあります。
特に同様の被害申告や相談を多数引き受けている弁護士の場合、既にご自身がお持ちの情報よりも幅広い情報を持っているというケースが多く、ここから金融機関との連携や警察への連携などがスムーズに行える可能性もあります。
まとめ

QINYEは公式サイトが存在せず、また日本の金融庁にも適切な登録がないことから、いわゆる正規の業者と言うには難しいものがあります。
また海外の異性からマッチングアプリSNS経由で勧誘されるという事例が極めて多く、返金にも応じてもらえないケースが多いことから、詐欺の事案として考えるべきです。
被害に遭われてしまった方は独力での解決が難しいため、いち早く国際ロマンス詐欺事案に習熟している弁護士へご相談ください。