マッチングアプリで最近、外国人から勧誘される仮想通貨詐欺が急増しています。
仮想通貨といえばビットコインやイーサリアム、リップルが思い浮かぶ方も多いでしょう。暗号資産と名前が変わり、また海外の国では仮想通貨が法定通貨になるなど様々な動きを見せているのは記憶に新しいところです。
日本はどちらかと言うと仮想通貨後進国と言わざるを得ません。
その関係もあり、マッチングアプリで仲良くなった外国人から好意のしるしとして、また良い関係になった相手へのプレゼントとして仮想通貨の投資案件をもらえるケースもあります。
もちろんマッチングアプリで仲良くなった男性が全て詐欺師というわけではありません。よって仮想通貨の話題全てが詐欺というわけではありません。
しかし、最近は多くの方が仮想通貨詐欺の被害に遭われています。ここではマッチングアプリで仮想通貨詐欺が急増している事例のうち特に事務所への相談の多い3つの事例について具体例をご紹介いたします。
当サイトでは、気軽に相談してもらうため、LINEにてお話を伺っています。気になる方は、下記のリンクからラインQRを表示させ、登録してください。
マッチングアプリでの仮想通貨詐欺事例1:300万円騙し取られた2人の女性
まず、1つ目の詐欺事例をご紹介します。
この事例では被害者の方が偽の投資サイトに誘導され、仮想通貨(暗号資産)のビットコイン(BTC)を国外へ送金させられました。
出会った男性の年収が800万程度であると事前に説明を受けており、その後、詐欺師の「姉」が出てきたことで劇場型詐欺の幕が上がりました。
いわく「姉の情報が信用できる」ということで、被害者の方へ執拗に送金するよう詐欺師が持ちかけ、最終的に被害者の方が送金をしてしまったという事例です。
最初の数回は儲かったように見せかけるような仕掛けがあり、被害者の方が信じ切ってしまった頃に高額な送金をさせるというスキームも特徴的です。最終的に詐欺師から投資サイトのボーナスイベントに誘われ、大きな被害へとつながってしまいました。
なお、本事例における被害額は300万円を降らず、高額な被害となりました。
マッチングアプリでの仮想通貨詐欺事例2:1000万円以上騙し取られた女性
続いて、仮想通貨詐欺事例の2つ目をご紹介します。
この事例では、被害者の方がまずマッチングアプリで外国人(後に詐欺師と判明)と知り合い、LINEを交換したところ、日本人ではなかなかないようなマメな連絡に気持ちが盛り上がってしまいました。
その後投資を持ちかけられ、最初は断ったものの、つい感情に流されて乗ってしまいます。
頃合いを見計らった詐欺師から「ビットコインを外部投資サイトに送るよう」指示され、貯金の1000万円、さらにカードのキャッシングやローンで400万円、更には生命保険まで使って300万円、合計で1700万円もの大金を送金してしまいました。
家族にも借金して送金しましたが、出金の際に「問題が発生した」と言われて相手との連絡も途絶えてしまったという悲惨な事例です。
マッチングアプリでの仮想通貨詐欺事例3:800万円騙し取られた30代女性
3つ目の仮想通貨詐欺事例も、非常に悪質な事例です。
というのもこの女性は国際ロマンス詐欺という存在を知っていながら、800万円もの大金を騙し取られたのです。
被害者の女性がマッチングアプリで男性と知り合った際、ご本人は国際ロマンス詐欺という存在を知っており、なおかつ詐欺師が常套手段としてフリー素材や画像の無断転用を行うことを知っていたため、画像検索を行いました。
ところが画像検索では完全に一致する画像が結果として出てこず、また引用や無断転用の類でもないという検索結果だったことから、相手を信じ込んでしまいました。
さらに、持ちかけられた少額の投資で利益が出たとされ、実際に金銭が振り込まれてしまったため、完璧に相手のことを信頼するに至りました。
ただしご賢察の通り、最近の国際ロマンス詐欺師は画像をフリー素材ではなく、外部サイトや海外の一般人から購入してくるなど様々な方法で「画像検索に引っかからないタイプの画像」から用意する傾向にあります。
その他総額の利益は最初に相手に与えて、後から大きく騙し取ろうとするのも海外の詐欺師・とりわけ国際ロマンス詐欺において常套手段でもあります。
しかし今回の場合は複合的要因かつ「本人のプロフィール画像がフリー画像じゃなければ大丈夫」というバイアスがかかってしまったことから、800万円も振り込んでしまう詐欺事案へと発展してしまいました。
【番外編】マッチングアプリでの仮想通貨詐欺事例:160万円が500円になってしまった
番外編の少し特殊な詐欺事例も1つご紹介します。
日本人の40代男性とシンガポール女性がマッチングアプリで知り合った事例です。
相手は「親が実業家で中国在住である」ことや「将来に備えて、あなたも投資を」と、ことあるごとに勧められ、男性は彼女と「いい仲」になれることも期待しつつ160万円の金銭を彼女が推奨する仮想通貨へ投じることになりました。
結果、合計160万を投資したところで男性が追加出資を拒むと通貨は大暴落。価値が500円ほどにまで落ち込んでしまいました。
仮想通貨が実際に存在したかは定かではなく、恐らく相場については意図的に操作されていたものと考えられます。
男性が送金を拒むと投資に失敗させるという特殊な手口ですが、出資額が一定額に到達した段階でも同じように価値を暴落させようとしていたと予想できます。
マッチングアプリで外国人から仮想通貨詐欺を持ちかけられた時の対処法
続いて、マッチングアプリで外国人から仮想通貨詐欺を持ち掛けられた時の対処法をお伝えします。
対処法を知っておくことで、詐欺に引っかかりづらくなります。
しっかりと目を通しておきましょう。
同様の案件が無いか検索する
まずは、同様の案件がないか検索して確認しましょう。
思考停止に陥る前に行動することが大切です。
銘柄名+詐欺などのキーワードで検索してみる
検索エンジンに「銘柄名+詐欺」などのキーワードで検索するのもおすすめです。
当該事案が詐欺として認知されている場合、銘柄名や詐欺の複合キーワードでニュース記事やブログの体験談のようなものが確認できるはずです。
ただし、場合によっては被害者がまだ出ていないという最新詐欺に遭遇している可能性も考えられます。あくまでも判断基準の一つとして押さえるようにしましょう。
弁護士に相談してみる
最もお勧めできる行動が弁護士への相談です。セカンドオピニオン的に相談するのも良いでしょう。
弁護士はこのような国際ロマンス詐欺案件やマッチングアプリで出会った相手方とのトラブルに関して、法的アドバイスを行う立場から冷静かつ中立的な意見を述べたり、相談を受け付けることも業務のうちとしているケースがあります。
まとめ
マッチングアプリで外国人から仮想通貨の案件を教えてもらった場合、すぐにでも飛びつきたくなるのはお気持ちとしてよく理解できます。
事実、海外では仮想通貨のバブルと言えるような情勢であり、恋愛相手に仮想通貨の案件や投資の案件を教えるのはごく一般的なことと言えます。
この辺りの考え方は、日本とは少し異なる部分があると言って良いでしょう。
しかし、それを差し引いても詐欺が多いのもまた事実です。
「相手を疑うことはしたくない!」というお気持ちは大変よく理解できます。しかしまずは一度、相手の潔白を証明するためにも国際ロマンス詐欺に対応している弁護士にご相談してみてはいかがでしょうか。

そうすることで、本物の案件かどうかある程度判断がつくでしょう。
万が一詐欺案件であり、お金をすでに渡してしまっている場合はそのままにしておくとお金が返ってこない可能性が極めて高く、また相手との関係も絶たれてしまうことが考えられます。
詐欺事案だった場合には返金請求など、弁護士の力が必要となります。国際ロマンス詐欺の被害回復は非常に困難ですが、まずは一度弁護士にセカンドオピニオンを求められてはいかがでしょう。
弁護士には守秘義務がありますので、「家族や友人にバレたくない」などの場合でも対応可能です。