インターネットの普及により出会い系サイトやマッチングアプリを利用した詐欺が急増してきています。
マッチングアプリ等を利用する詐欺師は恋愛や結婚をエサにして、ターゲットからお金を巻き上げてきます。
金銭的な被害だけでなく、精神的なダメージも受けてしまうでしょう。
この記事では、恋愛詐欺を撃退する方法や見分け方などについて解説していきます。
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恋愛感情を悪用した詐欺とは?マッチングアプリで急増中!
詐欺師との出会いで多いのは、マッチングアプリやSNS、婚活サイトといわれています。
恋愛や結婚をエサにして、お金を巻き上げるのがよくある手口です。
しかし、最近では投資に参加されられたり、ビットコイン等の仮想通貨に誘われたりする場合も。
次に、詐欺手口の具体的な事例を解説していきます。
事例①結婚をエサに投資サイトで詐欺被害にあう
女性がマッチングアプリの利用を開始して1週間したころ、ある男性から連絡が入りました。
その男性は外国人を語り、アジアで輸出業を営んでいる個人事業主であると自称していました。
男性は女性と同世代だということで親近感があったので、SNSでのやり取りを始めました。
交流を通して2人は次第に恋愛関係になり、何度も「結婚したい」というメッセージを受け取ったことで女性側も真剣に将来を考えるようになりました。
すると、男性側から将来の生活資金を蓄えるために仮想通貨に投資しようと提案されます。女性は男性に言われるままビットコインを購入しました。
しかし突然投資サイトから女性の口座が犯罪に使用されたとして凍結されたと通知が来ました。
そして金融庁を語る通知文書が届き、そこには「口座凍結を解除するには保証金を支払う必要がある」と書かれていました。
女性は男性に促されるままに現金を支払ってしまいました。
実は投資サイトは偽サイトで、女性が連絡を取っていた男性も他人の写真を無断で使用していた正体不明の人物でした。
事例②仮想通貨の購入を持ちかけられ詐欺被害にあう
30代の女性が仮想通貨の購入を持ちかけられ被害総額およそ500万円をだまし取られた事案です。
女性のフェイスブックに、シンガポール国籍で東京都在住を語る男性からコンタクトがありました。
この男性は日本の寺社文化に非常に興味があるため女性に教えて欲しいと接触してきました。
交流をとおして仲が深まったころで仮想通貨の購入を持ちかけられました。
最初は半信半疑で少額の投資から始めましたが、投資に失敗した時の損失についても男性から丁寧な説明があったことで次第に安心したそう。
男性から言われるがままに入金していくようになりました。運用益も多少出ていたことから男性のことをすっかり信用してしまいました。
ある日、投資サイトから突然「取引口座が凍結され凍結を解除するには200万円の費用が必要である」と通知が来ました。
女性はあわてて入金しましたがその日を境に運用益も全く生じなくなり、さらに男性とも連絡がとれなくなってしまいました。
女性は偽の投資サイトに入金しており、投資分と解除費用をだまし取られてしまいました。
事例③荷物の受け取りを承諾したら高額手数料をだまし取られた
荷物の受け取りを承諾したことで税関手数料名目で約200万円をだまし取られた事例です。
ある40代の女性はマッチングアプリを通してシリアで活動しているオーストラリア人ジャーナリストを語る男性と知り合いました。
2人は何週間もSNSを利用して通話して親交を深めていきました。
そんなある時、男性がシリアでのジャーナリスト活動が一段落して自国へ帰国する途中で日本に立ち寄るという話が出てきました。
そこで男性は女性に対して荷物の受け取りを依頼してきました。そのイギリス人男性のパスポートが送られてきたため男性の話を信用してしたそう。
女性は荷物の受け取りを了承しましたが、「配送途中でトラブルに見舞われ東南アジアの税関で差し止められてしまった」と連絡を受けました。
荷物を取り戻すには手数料として日本円で約200万円の支払いが必要と言われたため女性は指示されるがまま振り込みを実行しました。
しかし、税関を語る者からは「日本に配送するためにはさらに罰金として約400万円を納めなければならない」と言われてしまいました。
女性は数日以内に振り込むように迫られたところ不審に思い詐欺であることが発覚しました。
恋愛詐欺かも?注意すべきよくあるパターンについて

それでは恋愛詐欺として多いのはどのような手口なのでしょうか。
詐欺の見分け方について解説していきます。
以下に解説する要素に複数該当する場合には詐欺の疑いが濃厚ですので注意が必要です。
やりとりしている相手が「軍人・医師・事業家」である
恋愛詐欺師は架空の人物を演じている可能性が高いです。
この場合、詐欺師は収入が高く経済的に余裕があると思わせる職業を語ることが多いです。
理由としては、結婚相手として収入が高い相手が魅力的とされる傾向があるからでしょう。
また、事業家や実業家を語る場合には、ターゲットとなる女性より金融リテラシーが高いという印象を植え付けることも可能になります。
そのためそのような肩書を掲げられると「この人が言うことであれば間違いないだろう」と考えてしまうのです。
そのため投資詐欺に誘導する場合、有利に話を進められるのです。
LINEなど他のメッセージアプリを利用しようとする
恋愛詐欺の詐欺師はマッチングアプリや他のSNSアカウントからLINEでのやりとりをしようと誘導してきます。
詐欺はグループで実行されているケースも多く、詐欺師は一度にたくさんのターゲットに接触を試みています。
そのため、マッチングアプリや出会い系サイトでは他のユーザーから被害報告がなされるとアカウントが停止されてしまうというリスクが詐欺師側にあります。
そのためできるだけ早い段階から個別にやり取りができるLINEでのやり取りへ移行しようとするのです。
また、欧米圏ではメッセージツールとしてLINEアプリは一般的には普及していません。
欧米人を語っておきながら日本人が多く使っているLINEに誘導してくる場合には注意が必要でしょう。
費用の要求や投資の参加を求められる
恋愛詐欺ではある程度交流を重ね信頼関係が出来上がった段階で、「投資の勧誘」や「金銭の立て替え払いの要求」などがなされます。
最終的に詐欺師は被害女性から現金をだまし取ることが目的です。
そのためターゲットの女性側のお金を動かす話が出てきます。この段階で通常であれば警戒したり不審に思ったりすることが通常です。
しかし詐欺の場合には結婚を目くらましに利用して女性側にお金を支払わせます。
「結婚のための準備資金」「結婚してからの生活式」を作ろうという名目で女性側に現金の支払いをさせます。
また、お金が必要な事故や事件などトラブルが発生したことで「2人の関係を維持するためにこの障害を乗り越えなければならない」という心理状態に誘導します。
詐欺にあう前に撃退する方法・対処法は?

恋愛感情を悪用する詐欺師は様々な場所に潜んでいるので、騙されないための対策を取る必要があります。
詐欺師のターゲットとして現金をだまし取られないように自衛するための対処法や撃退法について解説していきます。
SNS等で知り合った人が本人であるかを確認する
詐欺の詐欺師の多くは架空の外国人になりすまして被害者となるターゲットに接触を試みてきます。
したがって、詐欺師が作り上げた男性は現実には存在していないため実際に会えないことが多いです。
しかし、詐欺師は会わずに済む口実として「外国に居住している」「諸外国を転々としている」という設定で回避しようとしているのです。
言葉巧みに会うことを拒否する場合には次に挙げるような手段で詐欺師か否かをチェックすることができます。
相手から送られてきた画像を検索してみる
詐欺師のプロフィール写真や送られている写真等は、インターネット上にある適当な第三者のものを使用している可能性があります。
そのため相手から送られてきた画像やアカウントの本人画像などは画像検索にかけてみましょう。
インターネット上に同様の写真がヒットする場合には詐欺師が無断で第三者の写真を利用している可能性が高いです。
教えてもらったプロフィールを検索してみる
マッチングアプリやSNSで連絡を取ってきた男性のアカウントなどのプロフィールや氏名を検索してみましょう。
勤めていたり経営したりしているはずの会社が実際には存在していないことが明らかになる場合もあります。
ただし、詐欺師によっては巧妙に見破られないように偽のプロフィールを作成している可能性もあります。
その場合は、SNSの「フォロワーの数」や「いいねの数」を見てフェイクのアカウントでないかどうかをチェックしましょう。
実在している外国人男性であれば、同じ国籍の友人やフォロワーが多いはずです。
また、ビジネスで成功しているはずの人物がインターネット上に全く情報がない・過去の経歴も不明などというのは非常に不自然なこと。
そのため、明確な情報が出てこないなど不明点が多いケースでは詐欺を疑うべきでしょう。
相手の態度や言動を慎重に判断するよう心がける
恋愛詐欺師の目的は恋愛や結婚ではなく、お金です。
そのため普通に出会いを求めている人と比べて、言動に違いが出るかもしれません。
金銭目的の話を頻繁にしたり、親や友人を含めて会うことを拒否したりする可能性があります。
金銭目的の話が出た場合は拒否する
金銭の貸し借りや立て替え払いのような話が出てきた場合には、「私は絶対に払わない」と否定の意思表示を明確に行いましょう。
まずは少額な金銭の支払いをさせて次第に金額を上げていくというのが一般的な手口です。
したがって一度でも現金を払ってしまうとその後も何度もつけ込まれるリスクがあるのです。
そのため金銭の支払いを要求された場合にはいったん断って相手の反応を冷静に見てみましょう。
あなたとの将来を真剣に考えてくれている人であれば執拗に金銭の支払いを要求することはしないはずです。
逆に何度もしつこく要求してきたり、断られたことに激昂したりするような場合にはあなたを単なる金づるとしか認識していないと考えるべきでしょう。
第三者を使って言葉の真意を探ってみる
この恋愛が詐欺か否かについては第三者を引き合いに出して相手方の反応を見てみるのも有効です。
例えば「あなたのことを自分の家族や友人・知人に紹介したいと思っている」とか「SNSを利用してあなたのことをフォロワーや友達に紹介したいと思っている」などです。
詐欺師は架空の人物を演じているため、できるだけ第三者を巻き込んだ人間関係は避けたがります。
普通の人であれば問題ないような上記のような依頼を極端に拒否するような場合には詐欺を疑った方が良いでしょう。
個人情報を教えないように気を付ける
詐欺の被害に遭わないようにするには個人情報を相手方に開示するのはやめましょう。
- 詐欺師に悪用される可能性がある個人情報としては以下に挙げるようなものです。
- 携帯または固定の電話番号
- 金融機関の口座番号
- 自宅の住所・メールアドレス
- 職業や勤務先名・勤務先住所 など
組織化しつつある詐欺犯に情報を渡さないよう気をつけて
詐欺も詐欺師が1人ではたらいているケースは少なくなってきています。
実際には詐欺グループが組織化して役割分担で実行されている事案が多いです。
また、日本国内にいながら海外の人物を偽っているパターンもあります。
このような詐欺グループに個人情報が把握されると、さまざま人物が入り乱れて登場する劇場型・舞台型の詐欺手法の中で巧妙に利用され、まんまと信用させられてしまうリスクもあります。
上記に挙げたような個人情報を相手方が聞き出そうとしてきた場合には、「個人情報なので今はまだ教えられない」と伝えてみて相手の反応を見てみましょう。
恋愛感情を悪用される詐欺に合ったらどうしたらいい?

どんなに注意していても詐欺の被害に遭ってしまうことはあります。
泣き寝入りにならないように、詐欺被害に遭った際にするべき対処法について解説していきます。
自分の被害状況を細かく正確に把握する
詐欺の被害に遭ったことが分かった場合には、まず自分の詐欺被害の状況を正確に把握しましょう。
やり取りをしていた相手の名前やサイトやSNSのアカウントやメールアドレスなど相手方の特定につながる情報はできるだけ保存しておいてください。
さらに相手方との具体的なやり取りが分かるトーク画面やメールの文面なども削除されないように保存しておいてください。
そして自分が被害金額としていくらの現金をだまし取られたのかが分かる入出金履歴が分かるようにしておいてください。
被害解決に向けて何をしたらいいのかを調べる
次に被害解決に向けてどのような方法をとることができるのか調べましょう。
具体的にはだまし取られた金銭を取り戻すために必要な調査や行動は何か、どの機関に申告していけばよいのかを把握することになります。
詐欺の場合、事件として立件できる証拠がそろっている場合には警察に被害届や告訴を行うことができます。
被害者がたくさんいる事件の場合には、複数の捜査が進行している場合もありその手続に関与できる可能性もあります。
弁護士など専門家と解決に向かって行動する
だまし取られた金銭を回収するには、詐欺グループを特定して返還請求をしていくことになります。
その場合には警察の捜査と並行して弁護士に相談しておくことがおすすめです。
なぜなら警察の職務は犯人を特定・検挙して刑事手続きの対象とすることですので、被害者の被害回復に努めてくれるわけではありません。
また、弁護士に事件を依頼した場合には適切に捜査機関と連携・情報共有したうえで犯人らに金銭の返還請求をしていくことも可能になります。
まとめ:違和感を感じたら横山法律相談事務所まで相談してください

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