近年増加している国際ロマンス詐欺。
日本で初めて軽自動車やピアノが誕生した街と言われる静岡県浜松市も、その例外ではありません。
そこでこの記事では、浜松で実際にあった国際ロマンス詐欺の事例を7つ紹介します。
よくある手口を踏まえながら、騙されないためにできることも紹介しますので、ぜひ被害に遭わないためにチェックしてみてください。
- 浜松で本当にあった国際ロマンス詐欺の事例が知りたい
- 国際ロマンス詐欺のよくある手口を知りたい
- 国際ロマンス詐欺の手口を知って騙されないように対策をしたい
- 詐欺かもしれないと不安なので確認したい
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浜松で実際に起きた国際ロマンス詐欺の事例について

それでは早速、浜松で実際に起きた国際ロマンス詐欺の被害事例について紹介します。
- 詐欺グループで約1年間お金を騙し取った事例
- SNSで出会った男性からお金を巻き上げた事例
- 他県に住む女性から現金400万円を騙し取った事例
- インスタで知り合った男性から関税として80万円の送金を持ちかけられた事例
- アメリカ人男性に約3,000万円送金していた事例
- アプリで知り合った外国人に騙されて送金した事例
- ネットを通じて知り合った男性に総額120万円送金した事例
詐欺グループで約1年間お金を騙し取った事例
2022年3月16日、静岡地裁浜松支部で、国際ロマンス詐欺を手掛けた多国籍詐欺グループの一員に対し、3年6月の懲役刑が言い渡されました。
国際ロマンス詐欺は、1人ではなく集団、つまり詐欺グループとして活動していることが多いです。
本件もそのとおり多国籍の詐欺グループによる犯行で、ナイジェリア人のバーテンダーの男性(29歳)が判決を言い渡されました。
SNSで出会った男性からお金を巻き上げた事例
次に紹介するのは、2019年11月上旬に行われた国際ロマンス詐欺です。
こちらも詐欺グループによる犯行。国際ロマンス詐欺によくある手口である、SNSで海外の軍人や医師を装って現金を騙し取った事例です。
具体的には、千葉県の飲食店員(46歳女性)が米国の女性軍人を装って、退役費や来日費用として浜松市の60代の男性から約1,700万円のお金を騙し取ったとのこと。
さらに2019年10月には、同じく浜松市の50代女性が約95万円を騙し取られた事件があり、その事件で振込先として指定した口座の一つが本件と一致していたと言います。
なお、この事件では日本国籍の容疑者が逮捕されました。
他県に住む女性から現金400万円を騙し取った事例
3つ目の事例を紹介します。
3つ目の事例は、他人名義のキャッシュカードで400万円を騙し取った事例です。
容疑者は東京都に住むカメルーン国籍の36歳男性。
その容疑者は自動車販売会社の役員をしており、すでに逮捕されている男性と共謀して神奈川県の女性に現金を振り込ませたと言います。
都内金融機関のATMで7月31日に200万円、その翌日8月1日に200万円の合計400万円が不正に出金されました。
なお、連続して2日間に出金が行われたのは、金融機関が設定しているキャッシュカードの利用限度額が関係しています。
金融機関によって個別に設定されていますが、キャッシュカードでATMから出金できる限度額は、不正利用も考慮して、1日あたり50万円や100万円、200万円などに設定されていることが一般的です。
インスタで知り合った男性から関税として80万円の送金を持ちかけられた事例
4つ目の事例は、インスタ(Instagram)で知り合った男性から、関税で80万円の送金を持ちかけられた事例です。
被害者女性は大の韓流ドラマ好きで、独学で韓国語の勉強をしていたほどでした。
ある日、被害者女性はInstagramでタイプの韓国人男性を発見し、フォローしたと言います。
するとすぐにDMがきて、韓国人男性は次のようなことを言ってきました。
- 日本が好きで日本語を覚えたい
- 君も韓国語の勉強になるから
被害者女性はその韓国人男性とInstagramのDMでやり取りを始め、数週間後、告白をされます。
「来月、日本に会いに行く」と言われましたが、「荷物を送るから受け取ってほしい」とのこと。
その後、運送会社から「関税として80万円を支払わないと荷物を届けられない」という旨のメールが届いたとのことです。
アメリカ人男性に約3,000万円送金していた事例
5つ目の事例は、アメリカの軍人と名乗る男性に約3,000万円も騙し取られてしまった事例です。
被害者女性は四姉妹の長女で、SNSでその男性と親しくなりました。
毎日スカイプやメールでやり取りしており、アメリカの軍人と名乗る男性は休暇を利用して日本に会いにくると言います。
ところが、次のようなさまざまな理由によって、気づけば2年間で3,000万円も送金してしまっていました。
- 休暇の許可取得費用
- ビザ申請費用
- 女性宛ての贈り物の通関料金
被害者女性は四姉妹の長女でしたが、四姉妹の四女から「騙されている」と伝えられるも、本人は一向に疑う素振りもありません。
そこで四女は、次女と協力して長女が送金した3,000万円もの大金の出所を調べることにしました。
するとなんと、お金の出所は父が遺した土地の売却代金だったとのこと。
そこで姉妹は、どうにかして目を覚まさせたいと探偵事務所に相談したようです。
アプリで知り合った外国人に騙されて送金した事例
6つ目の事例は、アプリで知り合った外国人に騙され、およそ1,000万円も送金してしまった事例です。
知り合った外国人は戦地にいるというアメリカの軍人で、その軍人とは結婚を予定していました。
しかし被害者女性は、先ほど紹介した5つ目の事例と同様、次のような理由でおよそ1,000万円も騙し取られてしまいました。
- 任務短縮手続きに数百万円
- 2ヶ月の休暇手続きに数百万円
- 休暇取得のための裁判費用として数百万円
- 休暇時の埋め合わせ要員の人件費に300万円
その話を被害者女性から聞いた母親は、5つ目の事例と同様、探偵事務所に調査を依頼したそうです。
ネットを通じて知り合った男性に総額120万円送金した事例
7つ目の事例は、アプリで知り合った外国人に騙されてしまった事例です。
被害者女性は、マッチングアプリでイギリス人と名乗る男性と知り合いました。
その男性から大金の入ったスーツケースなどの荷物を送りたいから、住所を教えてほしいと頼まれ、被害者女性は軽い気持ちで住所を教えてしまいます。
しかしその数日後、税関スタッフと名乗る人物から「今すぐ手数料を払わなければ処分する」という連絡が来たようです。
そこでイギリス人男性に確認の連絡を取るも繋がらず。
被害者女性は、事前に大金が入っていると聞いていたので放置できず、関税などとして総額120万円も送金してしまいました。
国際ロマンス詐欺かも?よくある手口と傾向について

浜松における国際ロマンス詐欺の実例を見たところで、ここではよくある手口と傾向について紹介します。
先ほど紹介した事例の手口も含まれますが、改めて確認していきましょう。
- 贈り物を送るために関税を送って欲しいと言われる
- 事業の失敗や介護などお金が必要になる出来事が頻繁に起こる
- 結婚資金と称して投資に参加するよう促される
- 出会いはアプリやSNSなどであることが多い
- 早い段階から甘い言葉をかけて恋愛関係になろうとしてくる
贈り物を送るために関税を送って欲しいと言われる
国際ロマンス詐欺の典型とも言える手口が、贈り物を送ることに関連し、関税の送金を求められるというもの。
実際、独立行政法人 国民生活センターでは次のとおり説明されています。
国際ロマンス詐欺の送金させる手口はさまざまですが、特に、荷物等を送るので代わりに受け取ってほしいと言われ、受け取る際に通関料などの料金を請求されるという相談が目立っています。
この記事で紹介した事例においても、大金が入っているなどと伝えられるケースがありました。
この場合、被害者心理としてもどうにか料金を支払わないといけないと焦りが生じてしまいます。
事業の失敗や介護などお金が必要になる出来事が頻繁に起こる
先ほど紹介したように、国際ロマンス詐欺では贈り物に関する手口が多く目立っていました。
しかし他にも、事業の失敗や介護など、お金が必要になる出来事が頻繁に起こるのも国際ロマンス詐欺の手口のひとつです。
一度お金を送ってしまうと、次々にお金を騙し取ろうとしてきます。
少しでも「おかしいかもしれない」と思った時点で、弁護士に相談してみることがおすすめです。
結婚資金と称して投資に参加するよう促される
贈り物に関する手口が多いと紹介しましたが、実は近年、国際ロマンス詐欺は投資系の手口が増えてきています。
通説では、コロナ禍によりリアルな出会いの場が減少し、パートナーを見つけるためにオンラインでの活動が増えてきたためだとされています。
しかし詐欺師にとっては、ターゲットに非対面(オンライン)で接触できる点で好都合です。
本当の顔を知られることもありませんし、特定が難しい暗号資産での送金を促すこともできます。
とりわけ「将来2人で暮らすための結婚資金を増やそう」などと投資を持ち掛ける手口が多いです。
投資画面はすべて偽物で、最初は本当に利益が出ているように見せかけます。
そこで追加投資を勧められていき、出金しようとすると、税金や手数料といった名目でさらに送金を促されるという手口も少なくありません。
出会いはアプリやSNSなどであることが多い
コロナ禍により、出会いを求める場としてオンラインがよく利用されていることは紹介しました。
具体的には、出会い系サイトやマッチングアプリ、SNSでターゲットを見つける詐欺師が多いです。
今やマッチングアプリやSNSでの出会いも珍しいことではなくなったと言えますが、詐欺師が多いことも把握しておく必要があります。
早い段階から甘い言葉をかけて恋愛関係になろうとしてくる
国際ロマンス詐欺の特徴として、早い段階から甘い言葉をかけて恋愛関係になろうとしてくる点も挙げられます。
詐欺師にとっては短時間で多くの金額を騙し取るほうが効率的であるので、この点が自然な恋愛と大きく異なる点です。
もっとも、自然恋愛においても「一目惚れ」という言葉があるとおり、一目惚れからのアプローチが早ければ同じように展開が早いこともあります。
展開が早いというだけで国際ロマンス詐欺と確定するものではありませんが、特徴の1つとして把握しておくことは重要です。
国際ロマンス詐欺かもと思ったら確認しておくべきこと

ここでは、「国際ロマンス詐欺かも」と思ったら確認しておくべきことを紹介します。
ぜひチェックしてみて、確認後怪しいと思ったら早めに弁護士に相談してみましょう。
- プロフィール写真や経歴は本当に本人のものか確認する
- 親や友人など第三者を交えた関係性を拒否しないか見る
- メッセージやエピソードに一貫性があるか再確認する
プロフィール写真や経歴は本当に本人のものか確認する
まず確認しておきたいのが、アプリやSNSで出会った相手アカウントのプロフィール写真や経歴が、本当に本人のものなのかです。
相手から人間味のあるメッセージが送られてきた時点で疑うことを忘れてしまう場合もありますが、写真や経歴のチェックは必ず行っておきましょう。
具体的には、プロフィール写真をGoogleの画像検索にかけて出てこないかチェックしてみることをおすすめします。
もし他の誰かの写真を流用している偽物の写真であれば、検索結果に「一致した画像を含むページ」が表示されるので確認してみてください。
もっとも、詐欺師もこのような画像検索で一致した画像が出てこないようにしていることも少なくありません。
あくまでも簡易的なチェックとして、そしてマッチングアプリやSNSを利用して近い距離感でやり取りをするのなら、ある意味当然のようにチェックすることをおすすめします。
親や友人など第三者を交えた関係性を拒否しないか見る
親や友人など、第三者を交えた関係性を拒否しないかも確認しておきましょう。
自然恋愛なら親や友人などの第三者に、自分のことを紹介してもらうこともそう嫌がらないはずです。
一方、詐欺師の場合は、その詐欺師の親や友人にわざわざ犯罪行為のターゲットを紹介するわけがありません。
そのため、第三者を交えた関係性を拒否しないかどうかを確認しておくのが詐欺を見極めるポイントの一つです。
もっとも、詐欺は集団で行われることが多いため、詐欺集団の他のメンバーが親や友人を装おっているケースもあります。
あくまでも確認項目の一つとしつつ、可能であれば相手やその家族の過去の話や生年月日なども聞いてみましょう。
仮に話してくれた場合は、ふとしたときに同じようなことを聞いて同じ答えが返ってくるかを見極めるのも手です。
メッセージやエピソードに一貫性があるか再確認する
先ほどの話とも似通いますが、メッセージやエピソードに一貫性があるかどうかを再確認してみるのも重要です。
「あれ?この前言っていたことと話が違う……」
このように感じたら、疑うことに徹すべきと言えます。
とはいえ、詐欺師は多くの場合にお金を騙し取るための「台本」、すなわち「シナリオ」を持っています。
これは人を騙すためのテクニックや流れがまとめられたものとも捉えられますが、見方を変えると、メッセージやエピソードに一貫性を持たせるためです。
感情的な話だけであれば一貫性も何も判定できませんので、できる限り前述したような「家族や友人の話」などさまざまな話をして一貫性が保たれているか厳しく確認してみると良いでしょう。
相手が詐欺師である場合、必ず何らかの嘘をついているため、会話を重ねるごとに辻褄が合わない発言が生じやすいものです。
不安や怪しさを感じたときは弁護士に相談してみよう

不安や怪しさを感じたときは、それが仮にわずかなものであっても、すぐに弁護士に相談することがおすすめです。
「自分(相手)の場合は大丈夫」と思ってしまう人もいますが、まさにそんな人が被害に遭ってしまっています。
相手を信じたいという気持ちはわかりますが、詐欺師かもしれない相手を信じるよりも、自分の大切な財産を守ることを第一に考えてみてはいかがでしょうか。
本当に良い関係を構築したいなら、信じたいから疑わないのではなく、信じるために疑ってみることも重要なのかもしれません。
おすすめなのは国際ロマンス詐欺に精通した弁護士
相談するなら、おすすめは国際ロマンス詐欺に精通した弁護士です。
弁護士にも、極端に言ってしまえば得意・不得意があります。
特に国際ロマンス詐欺については、目まぐるしく詐欺の手口が変わっていくなか、詐欺の手口をよく知っており、依頼者の正当な代理人として守ることができる国際ロマンス詐欺に精通した弁護士を選ぶのが無難です。
当事務所、横山法律事務所は国際ロマンス詐欺に精通しており、無料相談を承っております。
ぜひ少しでも怪しいと思ったら、お気軽にご相談ください。
まとめ:国際ロマンス詐欺の特徴に当てはまっていたら注意しよう
浜松で実際に起きた国際ロマンス詐欺の実例を紹介しました。
この記事で紹介した国際ロマンス詐欺の特徴に当てはまっていたり、少しでも不安に感じたりした場合は、ぜひ早めに弁護士に相談することを検討してみてください。
