「ネットを通じて連絡を取り合っている相手が、国際ロマンス詐欺師かもしれない」「自分からお金を騙し取ろうとしているのではないか」と不安に思う場合には、まずは「国民生活センター」に電話で相談すべきでしょう。
いきなり警察や弁護士に相談するのは怖いという方でも、「消費者ホットライン」や「お昼の消費生活相談」を利用することで誰でも気軽に電話相談することができますので、悩んでいる方は活用しない手はありません。
■この記事でわかること
・国際ロマンス詐欺の概要とよくある3つの特徴がわかる
・国際ロマンス詐欺師に多い国籍がわかる
・国際ロマンス詐欺によくある5つの手口がわかる
・国際ロマンス詐欺については「国民生活センター」に相談できることがわかる
・詐欺被害に遭った場合の「国民生活センター」以外の相談先がわかる
そもそも国際ロマンス詐欺とは?

そもそも「国際ロマンス詐欺」とは、どのような行為を指すものなのか、ということを簡単に理解しておきましょう。
「国際ロマンス詐欺」に決まった定義はありませんが、主にSNSやマッチングアプリなどネット上のサイトを利用して接触し、恋人や結婚相手になったかのように振舞い、最終的には金銭を騙し取るタイプの詐欺行為を指す総称です。
他の詐欺の手口とは異なり、国際ロマンス詐欺に特徴的なのは、「相手が外国籍の人物を演じていること」や「国際的な恋愛(ロマンス)」を積極的に利用して被害者に金銭を交付させるという点です。
新型コロナウィルスの蔓延以降、SNSやマッチングアプリなどを利用して出会いを求める人が急増したことで、国際ロマンス詐欺の被害相談が急増しています。
詐欺師はネット上のサイトを悪用して相手に恋愛感情を抱かせたうえで、経済的な支援を要求したり投資に勧誘したりという方法によってお金を騙し取ります。
国民生活センターによると、マッチングアプリや出会い系サイトを利用した詐欺被害の相談件数は、2019年度は5件でしたが、2020年度は84件、2021年は192件と年々急増しており社会問題となっています。被害に遭うのは男女とも30代~40代と婚姻適齢期の人の割合が高くなっています。
国際ロマンス詐欺の手口もだんだんと巧妙になってきており、近年ではビットコインなどの仮想通貨・暗号資産への投資を勧誘するケースでの被害が多数報告されています。国際ロマンス詐欺に使用される偽の投資サイトなどは実態がほとんど把握されず、被害回復も困難であるため、大きな問題となっています。
この国際ロマンス詐欺の特徴や手口については、以下の記事の中でも詳細に解説していますので、是非参考にしてみてください。

国際ロマンス詐欺師の特徴

それでは国際ロマンス詐欺の詐欺師には、いかなる特徴があるのでしょうか。国際ロマンス詐欺には共通した手口がありますので、詐欺師にも一定の特徴があります。
以下の特徴に複数該当する場合には詐欺を疑いましょう。
写真が美男美女
国際ロマンス詐欺をはたらく詐欺アカウントの場合、アカウントの写真が美男・美女である可能性が高いです。
国際ロマンス詐欺の詐欺師は、インスタグラムやフェイスブックなどのSNSやマッチングアプリや出会い系サイトを利用して被害者にメッセージを送ってくるケースがよくある手口です。
そのため詐欺師は、わざとプロフィール画像・アカウント画像を、見た目から受ける印象の良い美男・美女に設定しているのです。
なぜなら、国際ロマンス詐欺の詐欺師は、ネットを通じて交際相手や結婚相手を探している人をターゲットとして狙っているため、見た目が良く容姿端麗な人物である方がやり取りをしてもらえる確率が上がるからです。要するに、恋人や結婚相手として見た目が良い人のほうがそうでない人と比較して「この人と仲良くなってみたい」「この人のことを詳しく知りたい」と思ってもらえる可能性が高くなるということです。
しかし、上記のような美男・美女アカウントは当然詐欺師自身の画像ではありません。国際ロマンス詐欺をはたらいている詐欺アカウントのほとんどが、インターネットから拾ってきた無関係の第三者の写真・画像を悪用したり、フリー素材を使用したりした無関係な人物の画像を使っているケースです。
以上から、アカウントの写真・画像が美男・美女という特徴がある場合には、国際ロマンス詐欺の詐欺師である可能性があります。
職業は医師や軍人を名乗るケースが多い
また国際ロマンス詐欺でよくあるのが、職業として「医師」や「軍人」などを名乗るケースが多数存在しています。
国際ロマンス詐欺でよくある設定として詐欺師が語るのは、以下のような医師・軍人の設定です。
・紛争地域に派遣されている日本人医師
・国連のPKOの職員として、戦地で平和維持活動をしている軍医
・家族や子どもと離れて、紛争地域に派遣されているシングルマザーの軍人 など
当然、国際ロマンス詐欺の詐欺師は、実際には存在していない架空の人物に成りすまして振舞います。
なぜ国際ロマンス詐欺の詐欺師が医師や軍人を装うケースが多いのかというと、医師・軍人は一般的に社会的なステータスが高く、信用できる人物であるという印象を与えることができるからです。また医師や軍人は一般的に収入が高いと考えられているため「経済的に余裕がある人物である」と誤解させることもできます。
また軍人・軍医については、日本人であれば日常生活内で身近な存在ではないため、具体的なイメージを思い浮かべることができません。そのため軍人というと、屈強でたくましく頼りがいのある人物を思い浮かべたり、秩序を重んじ過酷な訓練などに耐えて任務を遂行している立派な人物であるという印象を与えることもできるのです。
したがって、医師や軍人のふりをすることで、「まさか自分からお金を騙し取ろうと企てているはずがない」、「お金を貸しても必ず返してくれるに違いない」と思い込ませることが可能になるのです。
カタコトの日本語を使う
さらに、カタコトの日本語を使う人物も、国際ロマンス詐欺の詐欺師かもしれません。
国際ロマンス詐欺師には、英語圏以外に住む人物や日本語が堪能でない人物であるケースも多数報告されています。
そのため翻訳機にかけたような不自然な日本語を多用して連絡してくる場合があります。中には英語圏に住んでいると自称しているにもかかわらず、英語のネイティブスピーカーとは思えないほど文法のミスや単語の間違えが散見される相手もいます。
このような相手は、本当の国籍と連絡相手に開示しているプロフィールが異なっている可能性があるため、何かよからぬことを企んでいるおそれがあるのです。
したがって、カタコトの日本語や不自然な英語などを使う相手は、詐欺アカウントである可能性があります。

国際ロマンス詐欺師に多い国籍

それでは、国際ロマンス詐欺の詐欺師に多い国籍はどのような国なのでしょうか。
ここでは実際の事例を参考に、国際ロマンス詐欺の詐欺師の実際の国籍や装うことが多い国籍について解説していきましょう。
中国人や韓国人などのアジア系
中国人や韓国人などアジア系の人物による国際ロマンス詐欺の事例も多数報告されています。韓国はお隣の国として親近感があり、最近ではK-pop人気や韓流ドラマ人気から韓国人のイケメン・美女を装ったロマンス詐欺が発生しています。
また、アジアンビューティーという言葉があるように中華系の見た目がうつくしい女性も世界的に人気が高く、中国系の人物を語る国際ロマンス詐欺も横行しています。
1点注意が必要なのは、相手が語る国籍と実際の詐欺師の国籍とは必ずしも一致するとは限らないという点です。相手が韓国人・中国人と言っていたとしても実際は日本人が運用していた詐欺アカウントだったという事例も存在しているからです。
ここで、実際に中国人が国際ロマンス詐欺をはたらいていたことが判明したケースもいくるも存在しています。具体的にアジアを拠点として活動していた大規模な中国人詐欺グループに騙されたという国際ロマンス詐欺の事例がありました。
この国際ロマンス詐欺事例では、日本人の男性をターゲットに多数のメッセージを組織的に発信していたとみられていますが、メンバーのほとんどが日本語をまったく話すことができない人たちでした。そこで翻訳機を使用してカタコトの日本語で日本人男性とコミュニケーションをとっていました。詐欺グループが使用していたパソコンには、何十人~何百人という女性の写真が保存されており、そのような写真・画像を悪用して実在しない架空の女性を演じていたとみられています。
このロマンス詐欺事例の特徴として、20人以上いる詐欺師の中に女性は2名しかいなかったということです。そのためSNSやインターネットを通じて無関係な第三者の画像を悪用して「架空の女性」を作り上げていたことがうかがえます。

東南アジア系
東南アジア諸国が、国際ロマンス詐欺の拠点であったというケースも報告されています。
例えば、LINEを通じて親密になった日本人から多額の現金を騙し取っていた国際ロマンス詐欺の詐欺グループの拠点がタイのチェンマイにあったという事例もありました。
タイ北部のチェンマイにはリゾート地があり、リゾートホテルを拠点に複数のタイ人や中国人がロマンス詐欺を組織ぐるみで行っていました。具体的にはリゾートホテルの大部屋にパソコンが会社のオフィスのように並べられ何百台もの携帯電話を利用して、大量の日本人を狙ってメッセージのやり取りをしていたとみられています。
中国での詐欺の取り締まりが強化されたことを契機として、中国人詐欺グループが詐欺活動の拠点を海外に移していると分析している専門家もいます。近隣諸国であるタイやカンボジア、ミャンマーなどに活動の拠点を移して現地の人材を利用して、日本人をターゲットにする国際ロマンス詐欺をはたらいているともみられています。
アフリカ系
国際ロマンス詐欺の詐欺師には、アフリカ系の詐欺師も多いと考えられています。
アメリカで発表された研究によれば、オンラインデートの詐欺師リストのデータを用いて詐欺師の地理的な特徴を調査・報告しているものがあります。このデータによれば国際ロマンス詐欺師が多い国は、ナイジェリアやガーナ、南アフリカがトップ5にあがっています。いずれもアフリカ系諸国であり、国際ロマンス詐欺の詐欺師にはアフリカ系が意外にも多いことが分かります。
国民生活センターが公表している実際の事例として、アフリカ人の詐欺師がイギリス人になりすまして日本人から現金を騙し取ろうとした事例がありました。
この事例はある日本人男性が、ソマリアに派遣されて活動しているイギリス人女性を名乗る相手から、マッチングアプリを利用して親密になり、荷物を送るので代わりに受け取って欲しいと依頼された事例です。この男性は相手から言われるがまま個人情報を教えたところ配送業者を名乗る人物から数十万円の配送料の支払いを要求されてしまいました。
このように実際にはアフリカに住んでいる詐欺師が、アメリカ人やイギリス人になりすまして日本人に接触してくるケースも多数存在しています。
シンガポール人
国際ロマンス詐欺の詐欺師には、シンガポール人もいます。
なぜなら現在シンガポールは国際金融都市としてたくさんの富裕層が居住・移住していることで有名だからです。投資家も多いことからビットコインなどの暗号資産・仮想通貨の投資も盛んにおこなわれています。このようなシンガポールのイメージを利用して国際ロマンス詐欺の詐欺アカウントがシンガポール人であるケースも多数存在しています。
このようにシンガポールでは、暗号資産取り引きが広く普及し、飲食の支払いや現金の入集金が可能な仮想通貨のATMが設置されているほどです。
以上のような国際的な事情・経緯から、国際ロマンス詐欺でビットコインを利用する事例も報告されています。具体的には、インターネットを利用して親密になったところ、仮想通貨・暗号資産取り引きを行う投資に勧誘されて、ビットコインなどを騙し取られるというものです。相手から要望されるまま暗号資産を購入して交付したところ、突然相手との連絡が途切れ、暗号通貨を騙し取られてしまいます。
日本人もいる
当然、国際ロマンス詐欺の詐欺師には外国人ばかりではなく、日本人の詐欺師も存在しています。
当初国際ロマンス詐欺というと、外国語圏・外国文化圏の人物が日本人を騙すケースが想定されていましたが、近年では日本人の反社会的勢力などが国際ロマンス詐欺に加担しているという事例も発生しています。日本人が国際ロマンス詐欺をはたらく場合には、当然日本語や日本の文化にかなり精通していることになるため、より被害者の心理を把握しやすかったり巧妙な手口を利用してお金を騙し取ることができてしまうのです。
外国を拠点として日本人から多額の現金を騙し取っていた日本人の国際ロマンス詐欺の詐欺師がいました。この事例では海外で働く女性などになりすましてSNSで知り合った相手に恋愛感情を抱かせて現金を騙し取っていました。詐欺師の日本人男性は、ガーナを拠点として詐欺グループの指示役を担っており、警察当局によれば日本人被害者数十人から約3億9000万円をだまし取っていたとみられています。
国際ロマンス詐欺師のよくある手口

それでは国際ロマンス詐欺でよくある手口とはどのようなものなのでしょうか。国際ロマンス詐欺には一定の型のようなものが存在していますので、手口にも特徴的なポイントがいくつかあります。
SNSやマッチングアプリで連絡する
国際ロマンス詐欺の詐欺師は、インスタグラムやフェイスブック、ツイッターなどの無料で利用できるSNSやマッチングアプリや出会い系サイトを通じて被害者に連絡してくるところからやり取りが始まります。
どの国際ロマンス詐欺のケースでも多く共通している点は、相手との出会いからお金を交付させ騙し取るまでのすべてのやり取りが、インターネットを利用した文章形式のやり取りだけで終わってしまうという点です。文字や写真だけのやり取りだけで相手に恋愛感情を抱かせて実際に多額の現金を支払わせてしまうというのが、この国際ロマンス詐欺の恐ろしい特徴です。
詐欺師の側からすれば、出会いから現金詐取までのすべての段階で、被害者に素顔を晒すことなく実行することができるということになります。
このような国際ロマンス詐欺の特徴から詐欺師はSNSやマッチングアプリを通じて、ターゲットに接触してくることになります。
あまい言葉でアプローチする
相手とのやり取りが始まると、早々と甘い言葉を多用して熱烈なアプローチをかけてきます。
そして交流が始まってまだ間もない期間であるにもかかわらず「好きだ」「愛している」「結婚したい」などと猛烈なアプローチをかけてくるのが、この国際ロマンス詐欺の大きな特徴です。
国際ロマンス詐欺の詐欺師の多くは日本人以外の外国人を演じているケースが多く、積極的なアプローチを受けても、被害者は違和感を抱くことなく「外国の人は感情表現がストレートだな」と誤解してしまう場合があります。
LINEに誘導する
SNSやマッチングアプリ、出会い系サイトで一定程度やり取りを続けたあとは、LINEに誘導することも、国際ロマンス詐欺の王道パターンです。
まず、詐欺師は日本人をターゲットとしているため、日本人の間で広く普及しているメッセージアプリのLINEを使いたがります。なぜならLINEは他のSNSアプリとは異なり一対一でのやり取りを基本としたツールであり、アカウントが停止されたり凍結されたりするリスクが小さく、相手のアカウントをブロックしてしまえば連絡を絶つこともできてしまいます。
そしてLINE以外のフェイスブックやインスタグラムなどのSNSアプリやマッチングアプリなどを使用する場合には、詐欺被害に遭った利用者から詐欺アカウントであると運営側に通報されてしまい、アカウント停止・凍結などのリスクが詐欺師側にあります。
そのため、SNSやマッチングアプリでやり取りしてある程度仲良くなった際には、LINE IDを聞いてきてLINEに移ってのやり取りを要望してくるのです。したがってこれまで何の問題もなくやり取りできていたのにLINEに誘導してくる相手や、断っても執拗にLINE IDを聞いてくる相手は、国際ロマンス詐欺の詐欺アカウントの可能性があります。
「プレゼントを送るための配送料がほしい」などと言って、少額からお金を要求する
ある程度相手との心理的距離が縮まったところで、話題はいよいよ本題である「お金を交付する話」に入って行きます。しかし国際ロマンス詐欺の事例でも直接お金を払ってほしいと要求してくることはありません。まずは小さなお願いとして依頼してくることがほとんどです。
具体的には「プレゼントを送るための配送料が欲しい」などと言って少額からお金を要求してきます。投資詐欺の場合も同様で「まずは3万円投資してみて欲しい」などと言って小さくコミットさせることから始めます。相手との関係もあり少額だからいいかと思いお金を交付してしまう被害者も多数います。
実際、狡猾な詐欺師の場合には、最初に受け取ったお金を相手に返す人物もいます。投資詐欺の場合には少額の投資でもしっかりと利益が出ていることをアピールして見せます。
しかしこれは、被害者に対して信頼や安心感を抱かせて、お金を交付させることに対する心理的ハードルを低下させることが狙いです。
したがって「少額だから大丈夫」といって相手にお金を交付してしまうことは非常に危険です。
「日本に行くための資金がほしい」などと言って、高額請求を始める
そして、相手が金銭の交付に対して心理的ハードルを下げることに成功すると、次はもっと高額な支払いを要求するようになります。
「日本に行くための資金・航空運賃が欲しい」や「毎月定額で投資をすべき」などと言って要求する金額はどんどん大きくなります。
人間は過去の自分の発言や行動と矛盾のない、一貫した行動をとろうとする傾向があります。そのため前回少額のお金を相手に渡してしまった場合には、今回も相手からの要望に応えてお金を交付しなければいけないのではないかという心理になってしまう可能性もあります。断るのが苦手な日本人や「良くしてくれている相手に悪い」と考えてしまうタイプの人は国際ロマンス詐欺の詐欺師の格好の餌食となってしまいます。
国際ロマンス詐欺かも?と思ったら「国民生活センター」に相談しよう

自分がやり取りしている相手が国際ロマンス詐欺の詐欺師かもしれない場合には、どうすればよいのでしょうか。このような場合には「国民生活センター」に相談すべきです。
ここでは国民生活センターがどのような機関なのか、どのような対応をしてくれるのかについて解説していきます。
インターネットを通じて詐欺の被害に遭った場合には、「どこに相談したらよいのか」については、以下の記事でも詳細に相談先を解説していますので、参考にしてください。

国民生活センターとは?
「国民生活センター」とは、消費者問題に関する情報提供や調査研究を行っている、消費者庁管轄の機関(独立行政法人)のことをいいます。
また全国共通の電話番号で電話相談できる「消費者ホットライン」を設置しており、「188」番をダイヤルすることで住んでいる地域の相談窓口(市区町村の消費生活センターや消費生活相談窓口など)を案内してくれます。
また国民生活センターに相談するためには、平日11時~13時までの「お昼の消費生活相談」に電話相談することもできます。消費者トラブルについては、国民生活センターで相談を補完するなどして、原則として毎日(年末年始を除く)利用することができます。
国民生活センターと消費生活センターは、消費生活に関する相談窓口ですので個人と事業者間のトラブルに関する相談が基本になっていることは理解しておく必要があります。
国際ロマンス詐欺の初歩的な相談窓口としてはおすすめ
国民生活センターでの取り扱いとしては、出会い系サイトやマッチングアプリを通じて出会った人物に怪しい投資に誘われた事例などについては、最寄りの消費生活センターに相談するように促しているようです。
国際ロマンス詐欺の詐欺師か怪しいという場合や、どこに悩みを相談していいか分からずいきなり警察・弁護士への相談はハードルが高いという場合の相談に適しています。したがって、初歩的な相談窓口としては「国民生活センター」がおすすめです。
すでに国際ロマンス詐欺の被害に遭っている場合は、国民生活センター以外に相談が必要

すでに国際ロマンス詐欺の詐欺師からお金を騙し取られる詐欺被害に遭っている場合には、解決のためには国民生活センター以外に相談する必要があります。
警察に相談する
国際ロマンス詐欺の詐欺師にお金を騙し取られたことが分かった場合には、まずは最寄りの警察署に相談しましょう。被害届や告訴状を作成して提出することで、事件として捜査され犯人が逮捕される可能性もあります。
しかし犯人がどこのだれか全く手掛かりがない場合や、犯人が外国に住んでいる場合には、日本の警察では対応できない可能性があります。またロマンス詐欺は立証が難しいケースもあるため警察が被害届をなかなか受理してくれないという可能性もあります。
弁護士に相談する
国際ロマンス詐欺の詐欺師にお金を送金してしまい騙し取られてしまったケースでは、相手を特定して取り戻しを請求していく必要があります。ロマンス詐欺は年々巧妙化しているため、一度金銭を送金してしまうと取り戻しが困難なケースも多いです。
しかし、できるだけ早く国際ロマンス詐欺に精通している弁護士に相談することで、とれる手段が残っている可能性があります。
したがって詐欺被害に遭ったと思った際には、早めに弁護士に相談することがおすすめです。

国際ロマンス詐欺国民生活センターに関するよくある質問

ここでは国際ロマンス詐欺について国民生活センターに相談することに関連する、よくある質問をご紹介します。
国民生活センターは電話で相談するの?
国民生活センターには「お昼の消費生活相談」として、平日の11時から13時のお昼の時間帯に、消費生活窓口に電話で直接相談することができます。消費生活窓口については「03-3446-0999」をダイヤルください。
平日の昼間に会社などで働いている人もお昼休みなどを利用して相談しやすい電話窓口となっています。
詐欺師に狙われやすいのはどんな人?
国際ロマンス詐欺の詐欺師に狙われやすい人は以下のような人物です。
・異性との交際経験が少ない人物
・結婚願望が強い人物
・ITや投資に関する知識が乏しい人
・相手の話しを素直に聞きすぎる人、同情しやすい人 など
騙し取られたお金が返金される可能性は?
国際ロマンス詐欺によって騙し取られた現金を、犯人に対して賠償請求することで返金される可能性はあります。
しかし、詐欺師の素性が判明しなかったり、送金口座からすでに現金が移されたり、既に騙し取られた現金が費消されてしまっていたりする場合には取り戻すことが難しくなります。
国際ロマンス詐欺に多い名前はある?
国際ロマンス詐欺の詐欺アカウントは、日本人にも馴染みがあり呼びやすい名前を設定してる可能性が高いです。
英語圏の名前であれば、「ジェイソン」「アンディ」「ノラ」のような日本人でも発音しやすい偽名を用いるケースが多いです。
金銭以外を要求してくるケースはある?
国際ロマンス詐欺では金銭以外を要求してくるケースもあります。国際ロマンス詐欺で大きな問題となるのが仮想通貨・暗号資産を騙し取られる事例です。
ネットで出会った人物に仮想通貨の取り引きを勧められ、言われるがまま仮想通貨を購入して指定の偽サイトに誘導され騙し取られてしまうというのが典型的な流れです。
まとめ:国際ロマンス詐欺かもと思ったら「国民生活センター」に相談してみよう

この記事では、国際ロマンス詐欺の詐欺師の特徴やよくある手口について解説してきました。インターネットを通じてやり取りをしてる相手が国際ロマンス詐欺の詐欺師かもしれないと不安に思う場合には、まずは「国民生活センター」に電話相談することがおすすめです。
今後あなたがどのように対応すべきか、何に注意しておかなけらばならないのかなどについて適切なアドバイスやサポートを受けられることが期待できます。