近年、結婚詐欺の被害に遭う人が少なくありません。
結婚詐欺に遭う人は、「まさか自分が結婚詐欺に遭うなんて」と思っている人が多いです。
つまり、「自分は大丈夫」だと思っている人であっても、今後詐欺に遭う可能性は十分にあります。
そこでこの記事では、結婚詐欺の実例を紹介します。結婚詐欺に遭いやすい人の特徴や危険なサインなどもわかりますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 結婚詐欺の実例を知って、結婚詐欺に遭っていないか確認したい
- 結婚詐欺の実例から手口を知り、今後結婚詐欺に遭わないための前提知識を得たい
- 結婚詐欺によくある特徴(危険なサイン)を知りたい
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実際にあった結婚詐欺の事例をチェック|高額な被害が出たケースも
それでは結婚詐欺の実例をチェックしていきましょう。
- 事例①テレクラで出会った男性に騙されたケース
- 事例②10人以上の女性を騙して総額1億円ほど奪ったケース
- 事例③結婚相談所で出会った女性に騙されたケース
- 事例④バーで出会った男性にお金を騙し取られたケース
- 事例⑤婚活パーティーで出会った既婚者男性に詐欺されたケース
事例①テレクラで出会った男性に騙されたケース
まず紹介するのは、テレクラを通じて出会った男性に騙されてしまったケースです。
この女性が利用していたのは、プリペイドカードを使って電話をかけるタイプのテレクラでした。
テレクラで出会った優しい男性との会話から1週間ほどして直接会うことになり、訪れたのは長身でジャケット姿、清潔感のある素敵な男性。
その日から本格的な交際を始め、なんと1週間後に九州の旅館でプロポーズを受けます。
女性はプロポーズに快諾する一方、同時に加害者男性から伝えられたのは、以前離婚した妻との間にある高校生の娘の話でした。
娘はオーストラリアに留学したがっていると言いますが、その費用は約500万円。
そこで被害者女性は、「結婚するなら娘さんを大事にしたい」と行って、500万円を手渡してしまいます。
その後も加害者男性はお金の要求を続け、経営しているという翻訳会社の経営資金や前妻とのもう1人の娘の医学部進学資金など、総額4,000万円も送ってしまいました。
ところが、総額4,000万円渡すまで、被害者女性は一切疑うことはなかったそうです。
約4,000万円の貯金は底をつきますが、さらに新しく会社を立ち上げたいと1,000万円を求められます。
そこで女性はほとんど寝たきりの母親に相談し、結婚相手が見つかったことを打ち明けました。母親は大喜びで、1,000万円の件も「国債を解約して良いから」と証書と印鑑を渡してくれたそうです。
1,000万円を男性に渡した翌日、音信不通に。
これまで会った場所は喫茶店などだったので、どこに住んでいるかすらわかりません。探偵に探してもらった挙げ句、ついに詐欺師だったことを悟ります。
警察の調べによると4件もの前科がある結婚詐欺の常習犯でした。
事例②10人以上の女性を騙して総額1億円ほど奪ったケース
次に紹介するのは、10人以上の女性を騙して総額1億円ほどの金銭を女性から奪った事例です。
加害者男性は婚活サイトや婚活パーティーで知り合った女性に結婚を持ちかけ、「結婚後のお金をためよう」などの甘い言葉を持ちかけてお金を騙しとり、ボートレースにお金をつぎ込みました。
加害者男性はこれまでも同様の詐欺で2度の実刑判決を受けたことがあり、そのときには「もうギャンブルをしない」旨を誓ったはずでした。
それでも加害者男性は婚活パーティーに年間100回以上のペースで参加していたそうです。
また、驚くことに被害者女性の両親と顔見合わせを済ませていた場合もあると言います。
事例③結婚相談所で出会った女性に騙されたケース
次に紹介するのは、結婚相談所で出会った女性に騙されてしまったケースです。
勉強は得意だが人間関係は苦手という被害者男性は、出会いがないことに悩みを抱えていました。
そんな中結婚相談所に申し込み、登録を済ませて婚活パーティーに参加していましたが、被害者男性は婚活パーティーにうんざりしていたと言います。
その理由は、医師という職業を聞いた途端に態度が一変する女性明かりだからそうです。
ところがある日、医師という職業を聞く前から優しく、医師と知った後にも以前と変わらない態度で接してくれる女性が現れました。
その女性とカップル成立し、女性に対する警戒心も次第に薄まり、いよいよ被害者男性はプロポーズしてしまいます。
100万円以上の結婚指輪や新居探しに関して50万円などを渡してしまいましたが、その頃から加害者女性の態度は変わりました。
電話に出ることが減り、お金を求められることが増えたのです。
お金を出すことを渋ると、「もう私のこと愛していないの?」と泣くなど、理由をつけられ総額1,000万円ほど騙し取られてしまいました。
結果的に「疲れました。さようなら。」のように一方的に別れを告げられて音信不通になります。
被害者男性は、「今この人を逃したら自分は一生誰とも結婚できない」という不安と焦りがあったそうですが、この後、食事もできずに1ヶ月で5kgも痩せたそうです。
事例④バーで出会った男性にお金を騙し取られたケース
次に紹介するのは、バーで出会った素敵な男性にお金を騙し取られたケースです。
加害者男性との出会いは、行きつけのバーでした。
たまたま隣に座った男性は若く色気があり、「ドキッ」としたそうです。その後、同じ映画が好きという共通点から意気投合し、連絡先を交換。
その男性は女性に気づかれないうちに会計を済ませるなど、常にレディーファーストで女性の扱いがうまい素敵な人でした。
仕事の面でも、広告代理店として独立したと聞きます。
しかし付き合ってから1ヶ月ほど過ぎると、男性は「資金繰りが苦しくなってきてデートができない。ごめん。」など言い出すようになりました。
被害者女性は「デート代は私が持つよ!」とか「手伝えることはない?」などと声を掛けてしまったようです。
すると次第に会社事業に関連する大きなお金も求められるようになり、定期預金を解約して600万円ほどの大金も渡してしまいました。
お金を貸すごとに「いつもごめんね」など申し訳なさそうに言われたそうです。
その後、突然加害者男性は姿を消します。電話やメール、LINEも通じません。
事例⑤婚活パーティーで出会った既婚者男性に詐欺されたケース
最後に紹介する事例は、婚活パーティーで出会った既婚者男性からお金を騙し取られたケースです。
既婚者であるものの婚活パーティーに参加していた男性は、知り合った女性8名に対して合計3,500万円ほどを騙し取りました。
手口は「マンションを買わないと交際継続が難しい」などと騙すことによるものです。
なお、判決文によると、「本件は,詐欺の事案の中でも相当に重い部類に属する。」と述べられており、結婚詐欺が特に悪質であることが述べられています。
他の事例でも年間100回以上婚活パーティーに参加しているなど、結婚詐欺師は犯行が見つかるまで野放しにされていることもあります。
そのため、目の前にいる素敵な異性は、実はこれまで多くの人を騙してきたプロの詐欺師ではないかと疑うことも必要と言えるでしょう。
【男女別】結婚詐欺師のターゲットになりやすい人の特徴
ここでは、男女別に結婚詐欺師のターゲットになりやすい人の特徴を紹介します。
前述した詐欺に自分が合ってしまわないよう、ぜひ自分が該当するかどうかチェックしてみてください。
結婚詐欺に遭いやすい男性の特徴について
まずは結婚詐欺に遭いやすい男性の特徴を紹介します。
簡単にまとめると以下のとおりです。それぞれ確認していきましょう。
- 女性経験が少なくモテてこなかった男性
- お金を持っているが使い道が少ない男性
- 同じくらいの歳の女性に警戒心が弱い男性
女性経験が少なくモテてこなかった男性
女性経験が少なく、これまでモテてこなかった男性は結婚詐欺に遭いやすいと言えます。
女性経験の少ない男性が被害に遭いやすいのは、いざ女性から接触的にアプローチされると、高揚してしまい相手を疑いにくくなるためです。
最初は女性に警戒心があったとしても、次第に警戒心も薄れていってしまいます。
女性経験が豊富でこれまでモテていた男性なら「何とも思わない」ようなことでも、つい気分が高揚し相手に入り込んでしまうのです。
お金を持っているが使い道が少ない男性
お金を持っているけど使い道が少ない男性も、女性結婚詐欺師のターゲットになりやすいです。
要するに、お金を騙し取りやすいかどうかを見られています。
例えば、ゴルフやマリンスポーツなどお金のかかる趣味がある男性は、お金を趣味に使いたがるでしょう。
両親の介護にお金が必要という場合も含みます。
一方、仕事が趣味で特にお金のかかるものはないという男性であれば、お金の融通は利きやすいはずです。
そのため、結婚詐欺師は比較的騙し取りやすい「お金はあるけど使い道が少ない」男性を好んで狙う傾向にあります。
同じくらいの歳の女性に警戒心が弱い男性
同じくらいの歳の女性に対して警戒心が弱い男性も、結婚詐欺師のターゲットになりやすいです。
同年齢の異性というだけで親近感が高まる場合もありますし、近年では高齢者を対象とした結婚詐欺も見られます。
高齢男性は年齢の近い女性に対して「詐欺師かも知れない」という警戒心が緩みがちです。
もっとも、一部では「魅力的な若い女性が男性を惹きつけてお金を騙し取っている」というイメージがあるため、警戒心が緩むのも無理はないかも知れません。
このような「思い込み」につけ込んでお金を騙し取ろうとする詐欺師がいることに注意が必要です。
結婚詐欺に遭いやすい女性の特徴について
続いて、結婚詐欺に遭いやすい女性の特徴を紹介していきます。
結婚詐欺の被害で目立つのは男性ですが、実は女性が被害者となることも少なくありません。
結婚詐欺に遭いやすい女性の特徴は次のとおりですので、それぞれ具体的に確認していきましょう。
- 結婚願望が強く適齢期で焦りがある女性
- 恋愛経験が少なくロマンチックな恋愛に憧れている女性
- 恋愛に没頭しやすく周りに流されやすいタイプの女性
結婚願望が強く適齢期で焦りがある女性
結婚願望が強く、かつ結婚適齢期で焦りが生じている女性は結婚詐欺師の良いターゲットです。
そもそも結婚詐欺は、「結婚」をちらつかせてお金を騙し取る詐欺の形態を指します。
「結婚のために2人でお金を貯めよう」と投資に誘われたときなど、結婚願望が強いほど無理をしてでもお金を出してしまいがちです。
この結婚願望の強さに焦りが加わると、さらに無理をしてまでお金を出してしまうでしょう。
そのため、「結婚」という言葉に弱い女性は騙されやすいのです。
恋愛経験が少なくロマンチックな恋愛に憧れている女性
恋愛経験が少なくロマンチックな恋愛に憧れている女性も、結婚詐欺師のターゲットになりやすいです。
まず、結婚詐欺師は「演出」が得意です。
まるでドラマや映画のようにロマンチックなアプローチをしてくることもあります。
そのような演出に弱い女性は相手に夢中になってしまい、いざお金を出してほしいと持ちかけられたときに断りにくいのです。
恋愛に没頭しやすく周りに流されやすいタイプの女性
恋愛に没頭しやすく、周りに流されやすいタイプの女性も結婚詐欺師のターゲットになりやすいです。
見方を少し変えると、依存体質の女性とも言えます。
依存しすぎると周りが見えなくなるのは恋愛に限りませんが、やはり恋愛はその最たる例です。
一度相手にのめり込んでしまうと疑いを持てず、相手の言うとおりに動いてしまう可能性があります。
結婚詐欺かも?実例から学ぶ危険なサインについて
ここでは、結婚詐欺の実例から見えてきた、結婚詐欺によくある特徴を紹介します。
ここで紹介する特徴は、結婚詐欺のサインとも考えられるため、ぜひチェックしてみてください。
- 早い段階から結婚や恋愛への発展を匂わせてくる
- 個人情報や写真を検索すると別人が出てくる
- 家族や友人など第三者に自分のことを紹介してくれない
早い段階から結婚や恋愛への発展を匂わせてくる
結婚詐欺は、比較的早い段階で結婚や恋愛への発展を匂わせてくることが多いです。
具体的には、出会った初日から交際を開始し、1ヶ月以内に結婚を持ちかけられるなんてこともあります。
結婚詐欺師側の心理を単純に考察すると、お金のために展開を早めたいといったところでしょうか。
また、そもそも結婚詐欺師は接触の前からさまざまなリサーチ(調査)を行っているケースが多いのも事実です。
このような背景から、結婚詐欺は早めの発展を匂わせてくる点が特徴と言えます。
もっとも、結婚詐欺師でなくても展開が早いことはあります。特徴のひとつとして捉えておきましょう。
個人情報や写真を検索すると別人が出てくる
結婚詐欺の場合、相手の個人情報や写真を検索すると別人が出てくることがあります。つまり、別人の情報を使って結婚詐欺の活動をしているということです。
詐欺は犯罪ですので、詐欺師としても本人の情報は使いたくありません。容易に特定できないよう、他人の情報を使用する傾向もあるようです。
もっとも、用心深い結婚詐欺師なら検索すると出てくるような情報は使いません。
ただ、インターネット上で異性とつながる際には、一度相手の情報を検索してみるのも未然防止策として有効です。
家族や友人など第三者に自分のことを紹介してくれない
家族や友人などに自分のことを紹介してくれないことも結婚詐欺師の特徴です。
考えてみれば当然のことで、詐欺師からすると自分は詐欺の対象に過ぎず、恋人でも婚約者でもありません。
単純に考えると、詐欺の対象者を家族や友人に紹介することは考えにくいです。
もっとも、「あえて」家族や友人(偽物含む)に紹介して信頼を得ようとするケースも考えられます。
このように考えると紹介されてもされなくても相手を信じることは難しいかもしれません。
実際、この記事で紹介した結婚詐欺の実例にも被害者女性の両親と顔見合わせまで行ったものもありました。
結婚詐欺の実例から学ぶ騙されないための注意点
最後に、結婚詐欺の実例から学ぶ騙されないための注意点を紹介します。
- ネットやパーティーで出会った異性のことを信用しすぎない
- 送金や投資の参加などお金が発生するものは断る
細かい点を挙げると他にもありますが、少なくともこの2点だけは覚えておきましょう。それぞれ解説していきます。
ネットやパーティーで出会った異性のことを信用しすぎない
ネットやパーティーで出会った異性のことを信用しすぎないようにしましょう。
実際はどうであれ、自分を守るためには出会い系サイトやマッチングアプリ、婚活パーティーなどにサクラ(偽客)や詐欺師がいると認識しておくべきです。
事前にこのような認識をしておくだけで、怪しむべき細かい点に気付きやすくなります。
場合によっては年収1,000万円以上とか医師、弁護士などの肩書きも出てきますが、サイト上でも婚活パーティーでも、それが本当であるかはわかりません。
そもそも、異性は詐欺師でなくても簡単に信用してはいけないと言われます。
出会いを目的としているために相手のことをポジティブに捉えたい向きも当然あるでしょう。しかし、本当に信頼できる人を信頼するためにも、まずは疑うということを強く意識すべきです。
送金や投資の参加などお金が発生するものは断る
送金や投資の参加など、お金が発生するものは断りましょう。
いくら親しい関係にあっても、また、相手が詐欺師でなかったとしても、結婚前の段階でお金の貸し借りをするのは避けるべきです。
もっとも、結婚詐欺師が単に「お金を貸して」など言ってくることはほとんどありません。例えば次のように言われます。
- 将来暮らすために2人で投資をしよう
- 事業経営が苦しくなり会うことが難しくなった
- 家族が重い病気にかかってしまった
このような場合でも、安易にお金を送らないようにしましょう。
まとめ:結婚詐欺は実例が多いから騙されないために対策しよう
結婚詐欺に遭ったという実例は、近年多いです。
まさか自分が騙されるわけないだろうと考えずに、まず疑ってみることから始めてみてはいかがでしょうか。
ぜひこの記事で紹介した内容を参考に騙されていないかチェックするとともに、騙されないような心構えを身に着けてください。
「もしかしたら騙されているかも」と不安になったら、ぜひ早めに弁護士に相談してみましょう。
