結婚詐欺の手口は多様化してきており、見分けるのがなかなか難しいとも言われています。
金銭的な被害だけでなく、愛している相手に裏切られることで精神的なダメージも受けてしまいます。
そういった事態にならないように、この記事では結婚詐欺の見分け方について紹介していきます。
男女別に細かく解説するので、ぜひ騙されないために参考にしてみてくださいね。
- 結婚詐欺の見分け方を知りたい
- 男女別に詳しく結婚詐欺師の特徴を知りたい
- 結婚詐欺には騙されたくない
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もしかしたら結婚詐欺かも?男女別の詐欺師の特徴について

将来結婚することを期待させておいて金品をだまし取ることが「結婚詐欺」です。結婚詐欺には特徴的な手口がありますので以下のような要素が複数該当する場合には結婚詐欺である可能性が高くなります。
【詐欺師が男性の場合】結婚詐欺師の特徴と見分け方
結婚詐欺をはたらく男性の特徴はどのようなものでしょうか。女性が被害者となる関係から一定の特徴と見分け方がありますので以下で解説していきます。
紳士的な態度で女性の気持ちを満たしてくれる人
男性詐欺師の場合は女性を精神的に安心させる言動が特徴的です。
具体的には、温厚で落ち着いた雰囲気があり、物腰が柔らかく決してあなたを否定することなく肯定的な意見を言うことが多い人物を演じます。
また身に着けている衣服や持ち物からも清潔感や高級感を醸し出せる人物を装っていることが多いです。
なぜなら、そのような態度で接する男性は女性からすると紳士的に映りますし、女性側の意見を全面的に聞き入れてくれる態度によって相手方の気持ちが満たされ信頼できる人物であると思わせることができるからです。
また少額のお金を借りるような場合でも借用書を用意したり、約束よりも早めに返済することで信頼に足る人物であることを演出することもあります。一度信頼できる異性であるというイメージを構築したうえで女性が自ら金品を交付するように仕向けるのです。
高身長や高収入など魅力的なスペックである人
男性の詐欺師はハイスペックな人物である可能性が高いです。例えば、高学歴・高収入・高身長のほか、海外での生活・仕事が長く語学が堪能であったり、女性が興味を惹かれる業界関係者と知り合いだったり、誰もが知っている大企業に勤めていたりと魅力的な経歴を有している可能性が高いです。
もちろんそれらは嘘である場合が多いですが一部真実を織り交ぜていることで本当のことのように受け取れる工夫をしている場合もあります。例えば有名な外資系企業に勤めていると偽っているが日常会話レベルの英語は話せるので本当のことだと誤信してしまうという具合です。
詐欺師はハイスペックな男性を演じることで相手方女性から「また会いたい」と思ってもらえるように仕向けています。婚活・恋愛での出会いにおいては他の異性より突出した特徴を持っていることで印象に残りやすく相手方の尊敬を勝ち取ることもできます。
甘い言葉で「結婚」をエサに口説いてくる人
結婚詐欺のターゲットになりやすいのは、強く結婚を求めている女性です。
具体的には仕事や勉学に注力してきたことで結婚適齢期を過ぎた女性や周囲からのプレッシャーが強く早く結婚することに焦っている女性です。なぜならそのような女性は結婚に対して焦燥感を抱いているため、交際相手を見定めるための冷静さを欠いている可能性があるからです。
そのため男性詐欺師はそのような女性を見つけては結婚する意思があるかのような振る舞いをしてくるのです。具体的には「将来僕たちが結婚したら・・・」「僕たちの子どもは・・・」「将来二人で住むとしたら・・・」など間接的・婉曲的に結婚を匂わすような言動をして女性側をその気にさせるのです。
【詐欺師が女性の場合】結婚詐欺師の特徴と見分け方
結婚詐欺師は男性だけではありません。詐欺師が女性で男性が被害者という場合もあります。女性が結婚詐欺師である場合には以下のような特徴がみられますので複数あてはまるような場合には注意が必要でしょう。
苦労話などをして相手からの同情を誘う人
女性の詐欺師の場合には男性の心理を深く理解している人が多いです。そのため男性側が女性側を支えてあげなければならないと思わせる能力に長けている可能性が高いのです。
女性詐欺師は過去の苦労した経験や不幸な家庭環境などを開示することで男性側の庇護欲をかき立て、逆に依存させてしまいます。つまり、男性の自分よりもか弱い存在を庇護したい、守ってあげたいと感じる欲求を刺激して「この人は自分の援助を必要としている。自分が支えなくてはだめだ」と思わせることで金銭をだまし取るための基盤をつくり上げます。
健気で家庭的な女性であることをアピールしてくる人
女性詐欺師の場合は男性に対して、献身的で家庭的な女性を装っている可能性が高いです。
具体的には料理をしたり小さな子どもと遊んだり世話をしたりすることが好きであることをアピールします。また服装や髪形についても決して派手な感じではなく清楚で清潔感があることが多いです。それではなぜ女性詐欺師は、どちらかと言えば「地味」なイメージを与える人物像を演じるのでしょうか。それは献身的で家庭的な女性は母親を彷彿とさせるため男性側に無条件に安心感を与えることができるからです。
このような女性は健気さもアピールしてくる場合が多いです。例えば金銭的に困窮していても「自力で何とかしなければならないと思っている」という態度をとることで男性に助けてあげたいという感情を芽生えさせることを狙っています。男性側は家庭的で献身的な女性だと思っていますので、まさか財産をだまし取られるとは考えてもいません。
独り身の男性や女性経験の少ない男性を選ぶ人
また女性詐欺師の場合、男性のターゲットは独り身の人や高齢の男性、女性との交際経験が少ない結婚願望のある人です。
特に女性との交際経験が少ない男性には、ボディータッチをたくさん行ったり、体のラインが協調されやすい服装をするなど性的なアピールが効果的です。
高齢者や独身男性は経済的に余裕がある場合もありますし、何より異性と長い期間交際・生活を共にする機会がなかったことで「この女性は自分を選んでくれた」と舞い上がってしまうケースも多々見受けられます。このような男性の場合には大抵冷静な判断をすることができず、相手方女性が必要とするものは何としても提供してあげたいと考えるようになってしまいます。
特に高齢男性の場合には、相手方の女性を信頼しきって財産の管理権をゆだねてしまうパターンもあります。具体的には預金通帳や銀行のカード・暗証番号を教えてしまうというものです。中には財産のすべてを女性側に贈与するような合意を書面で行おうとするケースもありました。
高齢・独身男性には友人・知人が少ない場合もありますので、第三者により客観的に詐欺の疑いがあると意見してもらえる機会も少なくなってしまうのです。
【要注意】結婚詐欺の見分け方と危険な兆候について

結婚詐欺により金銭・財産をだまし取られるケースでは、結婚詐欺に特有の要素が複数あります。
したがって交際している異性が結婚詐欺師でないかと不安になった場合には以下に解説する要素に該当していないかチェックしてください。
結婚詐欺師は最終的にはあなたに財産を交付させようとするため、結婚詐欺に共通するいくつかの兆候があります。
早い段階で結婚を匂わせるのに具体的な話は出てこない
結婚詐欺の目的は結婚することを奇貨として、被害者から財産をだまし取ることです。したがって交際を開始した早い段階で結婚を匂わせる言動が目立ちます。
しかし結婚の話は度々出るもののそれを進めるための具体的な話は進展しないという特徴があります。
具体的には結婚詐欺師ひとりでは対処ができなくなるような第三者を巻き込んだ行動は避けたがります。
たとえば、交際相手の両親や親族への顔合わせや友人・知人への紹介、勤務先や会社の上司への紹介・挨拶などができないというものです。
どんな結婚式にしたいか相談したり結婚式場の候補を選んだりすることは詐欺師ひとりで対応できるので要注意です。
何もしていないのに、式の準備が着々と進んでいるものと錯覚してしまうこともあります。
第三者を巻き込んで結婚の話をするのを避けている場合は、結婚詐欺の可能性があります。
貯金額などお金のことについて尋ねてくる
結婚詐欺師が最も関心を持っている事柄は、ターゲットがどの程度、現金や財産を持っているかということです。
そのため機会を見つけては被害者から資産状況を聞き出そうとするはずです。
詐欺師はプロですのでさりげなく会話の中で預貯金や資産状況について質問してきます。そのため意識していない場合には何げない日常会話として受け答えしてしまうリスクがあります。
具体的には以下のような話題の中で被害者から資産状況を聞き出そうとしてきます。
- 身につけているバッグやアクセサリー、着ている服の値段
- 居住している場所の地価やアパートの間取りなどの住居費
- 二人で計画している旅行先を決める際の想定予算や2人の間の負担割合
- 結婚式の費用や結婚後のライフプランを計画するため資産状況を把握しようとする
詐欺師のテクニックとして気を付けなければならないのは、まず詐欺師の方が先に資産状況を開示してから被害者に尋ねることがあるということです。
これは先に相手から情報を開示されると順番に自分も資産状況を開示しないといけないと考えてしまう傾向を利用しようとしています。
相手から開示される情報が真実である保証はどこにもありませんので、むやみに個人的な資産状況を開示することは慎重になりましょう。
事故や事業のトラブルなどお金が必要な出来事が多い
交際をはじめてから頻繁にお金が必要となる状況に陥ることも結婚詐欺師の特徴のひとつです。
具体的に良くみられるのは突発的な出費が必要となる事態が偶然連続して発生したことによって普段であれば対処できることをアピールしつつ、被害者から金銭的援助を受けられるように誘導するというものです。
被害者から借金をするための理由としては以下のようなものが考えられます。
- 経営している会社で損失が出たためにその穴埋めが急遽必要となった
- 会社は何とか経営できているが従業員への給料を支払うための現金が不足している
- 家族や親族が交通事故に遭ってしまい、治療費が必要となったが他の出費と重なり捻出することができない
注意が必要なのは、決して最初からあなたに「借金したい」とは言ってこない点です。
あくまで困っている様子を装い、あなたが自発的に援助すると切り出してくる機会をうかがっているのです。
お金のやり取りに関しては証拠を残したがらない
結婚詐欺は犯罪ですので、後々追及を受けないようにするために証拠が残るようなやり取りを避けたがります。
なぜなら遂行した結婚詐欺と犯人とを繋げる証拠を残さないことで、「自分はやっていない」と言い逃れできる余地を残しておこうとするからです。
具体的には一緒に写真や動画を撮りたがらない場合や正確な住所を教えることを拒否する場合などは何かしら後ろめたい事情があると考えて間違いないでしょう。
またお金のやり取りに関しても証拠を残すことを避けたがります。
例えばあなたからお金を借りた場合、具体的な返還額や返還日の約束については口約束こそすれ、書面などの客観的にお金を借りたことがわかる証拠を残すことはしません。
そのため金銭を貸す約束をする際に借用書などの取り交わしを嫌がる場合には結婚詐欺を疑うべきでしょう。
友人や家族など第三者を介した関係性を嫌がる
結婚詐欺師は友人や家族などの第三者を巻き込んだ関係を嫌がります。
まずは被害者側の親族や知人に紹介されることを拒否する傾向があります。
なぜなら関係者が増えれば増えるほどターゲットとなる被害者から金銭をだまし取るためのハードルがあがってしまうからです。
つまり2人の交際関係に第三者の客観的な視点が介入することになり、場合によっては「それは詐欺ではないか」と意見されるリスクが発生することになります。
逆に結婚詐欺師の側の親族や知人を紹介することも嫌がります。
なぜなら詐欺師自身は犯罪行為をしていることを自覚しており、家族や友人から足がつくことを恐れているからです。
- 両親が他界している
- 兄弟や姉妹はいない
- 学生時代は内気だったから友人がいない
- 親族との折り合いが悪い
- 連絡をとっている相手がいない
結婚詐欺かも?そう思ったら試したい5つの見抜き方・確認方法

交際相手が結婚詐欺師の可能性があると不審に思った場合にはどうすればよいのでしょうか。
そこで結婚詐欺師のターゲットとして詐欺被害に遭わないようにするための詐欺の5つの見抜き方・確認方法を解説していきます。
免許証や保険証など身元がわかるものを見せてもらう
結婚詐欺師はターゲットからお金を騙し取った後は追及を避けるためにできるだけ個人情報を開示しないように努めています。
偽名を用いている可能性すらあります。
偽名を使用している場合には運転免許証や保険証など本人確認書類を見せるわけにはいきません。
そこで相手に運転免許証を見せてもらうように要求してみましょう。
通常であれば免許証を交際相手に見せることで被るデメリットというものは想定しづらいため拒否する明確な理由はないはずです。
そのため持っているはずなのに見せることを頑なに拒否する場合は偽名使用の疑いや個人情報を秘匿しておきたい理由があるはずです。
免許証を取得していないと言い逃れする場合には保険証を見せてもらうようにしましょう。保険証も免許証同様に見られることのデメリットはないはずです。
写真やプロフィール情報などを検索してみる
ネット上に存在している相手方の写真やプロフィールを検索してみることも重要です。
フェイスブックやインスタグラムなどのSNSを利用している場合には相手が話していた内容とアップされている写真・投稿などが矛盾していないか確認しましょう。
独身で個人事業主であるはずの相手方が配偶者や子どもと写っている投稿が見つかるというパターンもあります。
- 仕事で出張が多い
- 忙しかったという嘘をつく
- 友人とは遊びに行く
- 異性交際を匂わす投稿がある
- SNSのプロフィールと聞いてた情報が違う
ネットを検索する際には相手方のフルネームで検索することが効果的です。
名前で検索してもアカウントが見つからなかった場合には、相手方に直接SNSアカウントを聞いてみて反応をみることも重要です。
友人や家族に紹介したいから会ってほしいと言ってみる
結婚詐欺か否かを確認するために、あなたの友人や家族を紹介したいから会ってくれないか、と頼んでみる方法があります。
結婚を前提にお付き合いをしているのであれば、このような顔合わせの機会を設けることは自然の成り行きです。
両親への顔合わせはハードルが高いとしても友人や知人への紹介すら頑なに拒否するような場合には詐欺を疑うべきでしょう。
過去の話や家族の話などを聞いてみる
結婚詐欺の疑いがある場合には、交際相手の過去の話や家族の話などを聞いてみることも有効です。相手が実際に詐欺師の場合にはそれらの話は作り話である可能性が高くなります。
以前に本人が話していた内容と矛盾する点がないか慎重に内容を聞き取ってみましょう。
お金を貸すときは借用書などを書いてもらう
お金を貸す際には必ず借用書など書面で証拠が残るようにしておきましょう。証拠がない場合には詐欺の被害が立証できないことを詐欺師は知っています。
逆にすべてのやり取りを口頭で行ったり、現金を直接授受したりすることを要求してくる場合には詐欺であることを疑うべきでしょう。
結婚詐欺にあう前に気をつけよう|今すぐできる予防策について

結婚詐欺のターゲットとなる可能性を低くすることはできるのでしょうか。詐欺被害に遭うリスクを減らすための予防策について解説していきます。
ネットやパーティーなどで知り合った人を早い段階で信用しない
婚活サイトやパーティーなどで知り合った人は簡単には信用しないように心がけましょう。
詐欺師は結婚に焦っている状況を利用して騙そうとしていますので、じっくりと時間をかけて信用に足る人物か否かを判断するようにすることが重要です。
身元や情報が正しいかは自分で調べておく
相手の身分を確認する方法は複数考えられます。運転免許証や保険証を見せてもらったり、会社のホームページやSNSのアカウント・プロフィールなどを調べることで把握することができます。
マッチングアプリや婚活サイトによっては本人確認を厳格に行うものもありますのでそのようなサイトを利用することも予防策になります。
家族や友人など信頼できる人に状況などを話しておく
交際相手のことは信頼できる第三者に話しておいて状況を把握しておいてもらうことも重要です。
被害者本人が恋愛に舞い上がっていたとしても友人・知人から詐欺を指摘されて目が覚めるという場合も想定できます。
送金や投資の参加などお金が絡むことは基本的に拒否する
交際していたとしても実際にお金を動かす話は拒否してください。
「貸せるようなお金はない」と相手にはっきり伝える態度こそが重要です。
それで交際が終わるような関係であれば交際を続けていたとしても今後お金のトラブルに見舞われる可能性が高いです。
怪しい言動があった場合はその場で証拠などを集めておく
相手の怪しい発言や行動については日記やメモの形で残しておきましょう。
その際は日時・場所なども忘れずにメモしておきましょう。後々詐欺として立件する際にも証拠として使用できる可能性があります。
まとめ:結婚詐欺かも?と思ったら5つの見分け方を試してみて

交際相手の言動から結婚詐欺の疑いが出てきた際には上記で説明した5つの見分け方を試してみてください。
そしてどうしても疑惑が拭い去れないという場合には結婚詐欺事件に精通した弁護士に相談することをおすすめします。
