ネット上での交流が盛んになるにつれて、そのコミュニケーションの穴をついた詐欺が増えてくるものです。
もし、あなたがSNSで出会った彼・彼女から「あなたに荷物を送りたい」と言われたらどう思うでしょうか。恋に落ちていたら何も考えずに「すぐ送ってほしい」と言ってしまいそうです。
今回は、このような一見詐欺には見えないメッセージから始まる事件について詳しく解説していきます。
- 怪しい外国人から荷物を送りたいと言われている
- マッチングアプリの外国人からアプローチされている
- SNSで知り合ったイケメンに好意をもっている
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【要注意】ネットで出会った外国人の異性から「荷物を送りたい」と言われたら詐欺?
外国人の異性から「荷物を送りたい」と言われたら、詐欺の可能性があります。
箱物詐欺と呼ばれる、受け取りを許可すると恐ろしい結末が待っている詐欺かもしれません。
実際に被害に遭ってしまう前に、箱物詐欺の実体について詳しく知っておきましょう。
最近多発中の「箱物詐欺」のよくある事例
まず、箱物詐欺の事例を見ていきます。
今回は4つの具体例を順にご紹介しますが、この事例は氷山の一角です。
他のセリフで箱物詐欺を実行される可能性もありますので、マッチングアプリなどをご利用の際はくれぐれもご注意ください。
プレゼントを送りたい
「君にプレゼントを送りたい」と言われるパターンは、箱物詐欺の代表です。
外国人の異性は、「あなたに好意を持っているから、あなたにお世話になっているから」と色々な理由をつけて、箱物詐欺を実行しようとしている可能性があります。

結婚指輪を送りたい
「あなたと結婚したい」と愛を語られ、そのプロポーズのために結婚指輪を送ってくるケースもあります。
この場合、深い恋愛関係になっていると考えられますので、結婚指輪送付の申し出をされた相手は舞い上がって送付を思わず許可してしまうでしょう。
また、一緒に花束やプレゼントを同封する、と言ってくる場合もあります。
来日のための荷物を送りたい
「あなたに会うために来日したいので、そのために先に荷物を送っておきたいんだ」と言われ、物品を郵送しようとすることもあります。
「これはあなたと会うためなんだ」、と強調されれば、誰でもうなずいてしまうでしょう。
高価な品物をあなたに預けたい
「高価な品物を、信頼できるあなたに預けておきたい」と言われるタイプの箱物詐欺もあります。
相手が軍人を名乗っている場合だと、危険物を持っていると危ないので信用できるあなたに預けておきたい、と言われるケースもあります。
実際に品物の価格を明示され、真剣さを示そうとすることもありますが、ネット上の発言はいつも一歩引いた目線で眺めていた方が良さそうです。
箱物詐欺被害で起こること
あなたが実際に箱物詐欺にあった場合に、どのようなことが起こるのでしょうか。
基本的にはあなたにお金の要求がきますが、他人には言えないほどの額が請求される前にこちらで事前知識をつけておくことをおすすめします。
追加送料の立替要求
相手が支払った送料が足りなかったので、立替で支払ってほしいとお願いされることがあります。
お金が下ろせないだとか、支払い手段がないのでどうしても払えないため、代わりに支払ってほしい、という流れです。
「必ず返す」と言われるものの、一度支払ったお金は彼から返ってこないと考えていいでしょう。
また「支払わないと荷物が届かない」と言われて、つい追加送料を支払ってしまう人が後を絶ちません。
関税の立替要求
「関税がかかってしまったので追加の料金を払ってほしい」と相手(または税関職員を名乗る人物)から連絡がくることもあります。
この場合もまた、支払わないと荷物は届かないと言われた上で、相手からも支払うようお願いされます。当然詐欺です。
罰金の支払い命令
罰金やペナルティ名目での支払いを要求されるケースにも注意が必要です。
支払えば荷物は届くと言われ、相手からは立替を要求されます。
国連や税関など公的機関を名乗るところからの請求がくることもありますが、安易に請求を信用しないようにしましょう。
保釈金の立替要求
荷物が詐欺に使われている、または、押収した荷物に名前が載っているので、保釈金が必要などと迫られることもあります。
あなたが逮捕される可能性がある、と脅されたら、やはり精神的にダメージを負って保釈金を立て替えてしまうのは人の常と言ってよいでしょう。
一見筋が通ってない要求ですが、急に「逮捕」と言われると焦ってしまいます。
さらに、請求してくる相手は支払い期限を短く設け、考える時間や相談の時間を与えない姑息なやり方をしてくることもあります。
箱物詐欺の対処&相手が詐欺か確かめる方法
箱物詐欺の対処や、相手が詐欺師かどうかを確認する方法をご紹介します。
毅然とした態度で断る
まずは相手の依頼を断ってみましょう。
断ったときの相手の態度で判断することができます。
怒り出す、信用してくれなくて悲しいという第一声が詐欺師のよくあるパターンです。
本当に大切な人なら、「できない」と言った時に少しはこちらの事情を鑑みてくれるはずですが、一般的にこのパターンの案件では相手が逆上(いわゆる逆ギレ)するパターンの方が多いでしょう。。
空港や税関にこちらから問い合わせる
即座に相手に支払うのではなく、自分で調べた各機関の連絡先に連絡してみるのも良い手です。
- 「そんな荷物は届いていません」
- 「その連絡先は虚偽の情報です」
など、有用な情報を教えてもらえる可能性もあります。
警察に相談する
警察に相談する方法もあります。詐欺の疑いが濃厚であると情報提供してくれるケースもあります。
即座に被害届の提出に至らないケースも多いものの、ひとまず履歴を残しておくのは重要なことといえるでしょう。
【すでに入金した場合】弁護士へ相談する
もし入金、送金を既にしてしまっていた場合、相手に返金要求をしましょう。
その場合は民事事件のため、弁護士の介入が一番心強いもののひとつとなります。
時間が経てば経つほど犯人に逃亡を許す可能性が高くなるため、一刻も早い相談に踏み切ることが重要です。
まとめ
ネットで知り合った外国人から荷物を送りたいと言われた場合は、残念ながら「箱物詐欺」を警戒しなければなりません。
場合によっては送られてくるのがプレゼントではなく、高額な請求という可能性もあるでしょう。
万が一入金してしまった場合は2次被害の恐れがあります。
一早く弁護士へご相談いただき、あわせて最寄りの警察にも情報提供を行っておくようにしましょう。