- 性別:男性
- 詐欺の種類:投資詐欺
- 投資の種類:仮想通貨(マイニング)
- 被害額:100万円
- 職業:大学生
今年20歳になったばかりの大学生です。
今日は僕が投資詐欺にあってしまった時の体験談をお話ししたいと思います。よろしくお願いします。
最初はバイトをはじめて頑張って働いたのですが、大した額にならずどうしても大学生として遊びたかったので、裏バイトみたいなことをしてしまいました。
結果的にお金が奪い取られ、さらに大学の成績も危なくなってしまったのでとても反省しています。
「投資は危ない」は分かっていた僕
小さい頃から両親はとても保守的というか現金主義なところがあって、投資は危ないから絶対にやめろとか、連帯保証人を頼まれたら親の遺言だからと断れなど、色々なことを言われていました。
だから僕はいくらお金が足りなくても投資に手を出すことはしないでおこうと決めていました。
両親とも投資のようなことはしないという約束で、大学と一人暮らしを了承してもらえました。
でも大学に入って都会で生活してみると、どうしてもお金が足りなくなってしまい、生活がカツカツでバイト代だけでは全然飲み会にも行けませんでした。
1回の飲み会に使えるお金も3000円から3500円くらいあればギリギリ一回行ける的な感じで、とても今の時給では難しかったです。
サークルで知り合ったC君「投資じゃないけど稼げるよ」
バイト情報とか色々探している時に、サークルで知り合ったC君がメッセージをくれました。
「お前お金に困ってるんだろ?」みたいな感じで投資とか仮想通貨をやってみない?という話でした。
でも僕は投資はこわかったし、両親との約束もあったので断りました。
しかしC君からは「投資はぶっちゃけ危ないと思う。でも俺の師匠に会えば投資以外で稼げる方法を教えてもらえるよ。一回会ってみない?飯奢るし」
みたいなことを言われ、僕としてはお金がかからないなら一度会ってみようと思いました。
投資じゃないなら安心だろうと思ってしまったんです。
そしてある時ちょっと高級な居酒屋で出会ったのがSさんという人でした。
Sさんには最初から「投資はやりません。仮想通貨もやりません。なぜならお金を失うのが怖いし田舎の両親とも約束しているからです。」と正直に伝えました。
もし投資のカモが狙いなら、ここでSさんとC君は帰ると思ったからです。
Sさんはめちゃくちゃ深刻そうな顔で「その気持ちはわかる。君は素晴らしいと思うよ。ちゃんと言えたし。」と逆に僕を褒めてくれました。
そして「誤解を招くようなことがあったらごめんね」と頭を下げて謝ってくれたんです。C君も一緒に頭を下げて謝ってくれました。
これで僕は「この人たちは悪い人じゃない」と思いました。
それから好きなアイドルの話とかを1時間ぐらいしていて、Sさんは僕と同じ推しであることがわかりました。
そんな中で再び出てきたのがお金を稼ぐという話題で、Sさんは「君は投資が怖いと思うから、マイニングをして稼げばいいんじゃない?」と持ちかけてきました。
詳しく聞くとマイニングというのはいま投資で取引されている仮想通貨を生み出すような仕事で、日本語で言うと採掘作業というそうでした。
1万円から買えるマイニングの機械が海外に存在していて、これを購入すると仮想通貨を自分で生み出すようにマイニングできるんだそうです。
さらにマイニングの他にも友達を誘うと紹介料がもらえたりして、更に紹介する時はうまく説明できない僕の代わりに、特別にSさんが一緒に来てくれると約束してくれました。
Sさんが約束を取り付けても、紹介料は僕に入ってくる仕組みと言ってくれました。
1万円なら仮に負けても大丈夫だと思って、僕はバイト代から1万円を差し出してマイニングの機械を買ってもらいました。
【驚愕】マジで増えた!20%!
すると本当に翌月、20%が増えていたんです!
実際に12000円を受け取ることもできました。
最初から無いものと思っていた1万円が全額返ってきて、更に何もしていないのに時給2時間分の2000円が手に入ったんです。
これは本当に稼げる案件で、Sさんも良い人だし、C君は本当に僕のことを心配してくれたいい人だと思いました。
何度目かの食事でSさんは「本当に利益が出ることは分かったでしょう?だから必要だったら、もう少し投資額を増やしてみてもいいんじゃないか」と言いました。僕は間違いなくそうだと思いました。
でも「僕にはお金がないのでどうしよう・・・」と言ったところSさんは「必要なら特別に審査を裏で通せる学生ローンを教えてあげるよ。これでも少しは有名人なんだ」と言ってくれました。
「君のように本当に純朴な青年には頑張って欲しいからね」とも言っていて、親にバレないなら大丈夫だと思って僕は100万円の学生ローンを紹介してもらいました。
これは後から言われたことですが、この時すでにSさんと学生ローンは最初からグルだったようです。
半年後にセットされた時限爆弾…親を巻き込む大騒動に
それから半年間の間、僕は借りてきたお金を元手に投資をかけまくり、またいろんな人に事業を紹介したりして稼ぎまくりました。
稼いだ金額はすべてシステムに注ぎ込んでいるので、システムの中の残高がみるみる増えていくのがとても面白かったです。
そして、十分稼げたと思った僕が引き出しを申請したのが先月のことですが、引き出せませんでした。
Sさんに連絡すると「あれ、なにかエラーが起こったみたいだねw 半年くらいしたら出金できると思うよ」とのんびりした返事で、ここで僕は気づきました。僕は騙されたのだと。
そう確信してC君にも連絡を入れましたが、これは既に連絡がつかなくなっていてLINEも全く反応がありませんでした。
そこで僕は大学の教務課に掛け合って彼を呼び出してもらおうとしたのです。
すると大学の職員から「彼に関しては多数の苦情や被害相談が出ており、すでに退学になっている。また刑事事件の被疑者にもなっているので、こちらの判断で連絡先を教えることはできない」
と言われました。
そうこうしているうちに僕が紹介した人達からも続々とお金が引き出せないと苦情が入るようになり、事態を重く見た大学が僕の両親を田舎から呼び出して、口頭で説明されることになってしまいました。
気が付いた時にはSさんとも連絡がつかないようになっていて、完全に騙されて借金だけが残りました。
借金だけならまだしも、他の人に迷惑をかけてしまったという罪が残り、僕は結局大学にいられなくなってしまいました。
両親からも泣かれながら、怒られながら、なぜこんなことをしてしまったのだろうと後悔と反省の日々を送っています。
地元の方で漁業関係の仕事をもらえたので、今は見習いバイトで何とか生活費を稼ぎ借金を返済しています。
